世界初!3×3女子プロリーグ「3×3.EXE PREMIER」の開幕(7月29日@栃木県宇都宮市・オリオンスクエア)まで、あと10日に迫った。
女子3×3のパイオニアである矢野良子選手を筆頭に、3×3女子日本代表や5人制の元女子韓国代表も名を連ねるBEEFMAN.EXEもプロチームの一つである。今年4月、3×3女子日本代表に初選出され、3×3アジアカップに出場した前田有香選手。以前から3×3の大会には出場していたが、日本代表としてはじめて国際大会に出場したことで、「まだまだだなと思わされた部分と、もっと力を入れていけばできるという手応えも感じました」と現在地を確認できた。
5人制の女子はすでに世界トップレベルにある。小さな日本人が短い時間で走り回る3×3は、メダルへの期待値はさらに高い。過渡期を迎える女子3×3は、これから一気にブレークする可能性を秘めている。これまでもBEEFMAN.EXEのメンバーとともに、Rexaktの一員として「3×3 JAPAN TOUR」に参戦し、実績を積み重ねてきた前田選手は、その期待感とは裏腹に現状を冷静に見ている。
「まだまだ日本では3×3が普及しておらず、特に女子はこれからだと感じています。3×3は個人スポーツと言われていますが、やっぱりチームで連携していかなければ勝てません。いかにチームで練習をこなすかが大事だということは分かっていますが、なかなかそれができない。みんな仕事をしている中で時間を作らなければならないので難しいです。もう少し練習ができれば、全体的なレベルも上がっていくと思っていますが…。そこが一番の課題であり、日本の女子3×3の現状です」
プロとはいえ、男子も女子もほとんどの選手は他の仕事で生計を立てながら、週末は多くのファンの前でプレーする。専属的にプレーする人以外、日本ではプロとして認めない傾向にあるかもしれない。しかしプロボクサーやプロテニスプレーヤー、プロゴルファーなど個人競技は、意外と3×3と同様の環境にある。バスケでもヨーロッパの主要リーグでさえ、ビッグクラブを除き、普段は別の仕事をしながら週末だけスターになるプロ選手も少なくはない。
前田選手はWリーグのアイシンAWウィングスでプレーしてきた。専用体育館があり、いつでも練習できる環境があっただけに、そのギャップは大きいことだろう。女子3×3を盛り上げるためにも、もっと上手くならなければならない気持ちは強い。トップアスリートだったWリーグOGだからこそ、練習できない実状を危機感として抱いており、他のOGからもその声は聞かれてきた。しかし今は、試合をこなしながら実戦経験を重ねてレベルアップしていくしかない。
もう一つの課題点である女子3×3を盛り上げるためにも、選手個々のアピールが重要であることを前田選手も実感していた。
「今までWリーグのときは、リーグやチームが全てをやってくれていました。3×3で勝つためにはチームワークが必要ですが、個人スポーツとも言われています。SNSも普及しており、これから盛り上げて行くためにも自分たちから発信していかなければいけないとすごく思います」
自ら情報を発信するとともに、このインタビューを行ったチャリティーゲーム時の設営と撤収は選手たち自身が行っていた。「自分も、もっと発信しなければいけないとは思っているのですが……まだ人任せなところがあります」という前田選手もInstagram(@uk15m)で少しずつアピールしている。
Wリーグのとき以上に、OGたちはプロ意識が芽生えている。ふたたび本気のプレーをぶつかり合う「3×3.EXE PREMIER」で、世界トップレベルの“女バス”を刮目せよっ!
WOMEN’S 3×3.EXE PREMIER スケジュール
7月29日(日)12:30-15:00 オリオンスクエア (栃木県宇都宮市)
8月5日(日)11:00-18:30 大森ベルポート (東京都品川区)
8月18日(土)13:00-17:30 ららぽーと立川立飛 (東京都立川市)
8月19日(日)13:00-17:30 大森ベルポート (東京都品川区)
8月25日(土)13:00-17:30 ダイバーシティ東京 (東京都江東区)
8月26日(日)13:00-17:30 ダイバーシティ東京 (東京都江東区)
9月15日(土)12:00-17:30 大森ベルポート (東京都品川区)
BEEFMAN.EXE
矢野良子、前田有香、名木洋子、石川麻衣、カン ヨンスッ、チョン ソナ