7月15日、本来であれば広島県にて行われる予定だった「3×3 JAPAN TOUR」。しかし、日増しに深刻な状況が伝えられる平成30年7月豪雨の被害を鑑み、大会は中止された。この豪雨により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧を心よりお祈りいたします。
このような災害時に『何かしたい』のが心情だ。広島大会へ出場を予定していた関東圏の女子3×3チームや選手たちも同じ思いであり、「何かできかないか」と声を掛け合って実現したのが、BEEFMAN.EXEのホームコートである横浜B-COURTで行われたチャリティーゲームだった。自らがSNSで発信し、急きょ決まったにもかかわらずファンや、テレビをはじめとしたメディアも駆けつけ、盛り上がりを見せた。チームやファンによる温かい支援により、130,750円が主催者を通じて日本赤十字に寄付される。
出場したのはTOKYO DIME、SHIBUYA SANKAK、SHONAN SUNS、REXAKTの4チーム。各チーム3回戦総当たりで行われたが、勝敗以上に選手たちは楽しみながらも、熱い戦いを繰り広げていく。猛暑日の中、選手たちはコートを駆け抜け、ファンを楽しませてくれた。陽射しを遮るものがない炎天下のコートゆえに、試合時間を7分に短縮するなど状況に応じて対応する。TOKYO DIMEの有明葵衣選手(元富士通レッドウェーブ)はお客さんや我々メディアにも気を遣っていただき、熱中症対策のアメを配り回るとてもなごやかな雰囲気だった。
女子3×3を盛り上げるWリーグOGたち
「3×3 JAPAN TOUR」に続き、いよいよ7月29日(日)のオリオンスクエア (栃木県宇都宮市)より、女子初のプロリーグ「3×3.EXE PREMIER」が開幕する。今回出場したTOKYO DIME、SHIBUYA SANKAK、SHONAN SUNSが参戦。REXAKTの3×3女子日本代表選手たち(前田有香選手、石川麻衣選手、名木洋子選手)も、女子3×3のパイオニアである矢野良子選手や元女子韓国代表選手とともにBEEFMAN.EXEで出場する。それ以外にも多くのWリーグOGが参戦するのも興味深い。
昨シーズン限りで羽田ヴィッキーズを引退した森本由樹選手は、ふたたび瀨﨑理奈選手とTOKYO DIMEでチームメイトとなり、今度は3×3を盛り上げる。「私は引退してすぐ3×3に来ましたが、引退後何年も経ってる選手たちは、いったいどこでプレーしていたんだろうってほど皆さん動けているので、すごいなぁって思っています。でも、やるからには私も負けたくない。みんなで切磋琢磨して、3×3自体を盛り上げていきたいです」という森本選手はアスリート魂を見せている。
今年は日本代表として国際大会を経験した前田選手(元アイシンAWウィングス)も、女子3×3シーンの盛り上がりに期待していた。
「今年から初めて3×3.EXE PREMIERの女子カテゴリーがはじまります。初優勝したいのはもちろんですが、いかに女子3×3を浸透させ、ファンや観に来てくれる人を増やしたいです」
森本選手や前田選手らには、さらに3×3について話を伺っている。後日、「3×3.EXE PREMIER」開幕へ向けたカウントダウンとともに紹介したい。
3×3 JAPAN TOUR
3×3.EXE
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文・写真 泉 誠一