このタイトル、冷静になってみると何だかでき過ぎた漫画のストーリーのようだ。
ではこれは漫画の世界の話なのか?
今まで「世界セカイ」と言い続けてきたが届かず、いやアジアでは、アジアこそはと言っていたことにもなかなか手が届かなかった。
そんな時期が長く続いてきたことは、オールドファンには周知の事実だ。だからこそ、今急激に成長を遂げている日本代表が最強の布陣で世界に打って出る、と言われても現実感がない…という人がいるのも分かる気がする。
かくいう筆者は、それほどオールドファンというわけでもない。
ないけれど、それでもものすごい勢いでステップアップしていく代表チームや選手たち、それを取り巻く環境の変化なんかを見るにつけ、「とうとうここまで来たか」という感慨があったりするのも確かなのである。
さて、ワールドカップがいよいよ始まる。
8連勝の立役者となった八村塁、渡邊雄太、ニック・ファジーカスのBIG3の他にも、長く不遇の時代に主力を張ってきた選手たちにとっても晴れ舞台となる。
先月ワールドカップ本番前に行われた親善試合は2勝3敗だった。
同じアジアのニュージーランドとの連戦で1勝1敗。ワールドランキング5位のアルゼンチンとアフリカのチュニジアには惜敗したが、同22位の強豪ドイツには勝利した。
世界との壁を感じたかと言われれば確かに感じた。
オープンショットを打つ本数がヨーロッパの強豪のほうが多かったように思う。いわば世界のトレンドにより即したバスケットを展開していたのではないだろうか。
だが、日本とて負けたアルゼンチン戦、チュニジア戦ともに圧倒的に差をつけられて負けたわけではない。
ドイツ戦での勝利にしても「内容は悪かったがなぜか勝った」という勝ち方だったわけではもちろんない。
選手にとっては、ゲーム後のインタビューでの受け答えでの印象よりは、もっと自信を持っていいんじゃないかという内容だった。
何が言いたいかといえば、この強豪国とのゲームで、日本には世界に打って出るだけの実力が充分にあるということをリアルに感じたということだ。
ワールドカップ予選、ホームでのオーストラリア戦(記念すべき始まりの一勝だ)でのレポートで、「日本は少なくともアジアで(ここでまだ“世界で”と言えないのが辛いところだが)充分戦える布陣になったということだ。」と書いた。
それが今はどうだ。
日本は世界で戦える。
何が変わったのか。
インサイドの戦力、頼れるエース、そして何より自信だ。
これらを手にした日本代表は確かに歴代最強と言っていいはずだ。
そう、今ここに宣言したい。
日本は世界で戦えるぞー!!!
もちろん世界はそう甘くはないだろう。
だが“応援するのが楽しくて仕方ない”チームになった我らが日本代表がグッドゲームを、そして勝利を見せてくれることを期待したい。
さぁ、いよいよティップオフが近づくワールドカップ初戦のトルコ戦。
ファンに会心の勝利を届けた、親善試合初戦のニュージーランド戦を写真で振り返りながら、今日この日から始まる大いなるドラマへの心の準備をしていこうではないか。