11月30日、この日も負けられない戦いに挑む男子バスケットボール日本代表。チケット即完の富山市総合体育館は4161人の日本応援団で真っ赤に染まり、日本代表の行く末を見守った。
当日の試合の様子を写真で振り返る。
フォトグラファーあとがき
W杯アジア地区予選window5、vsカタール戦、いかがでしたか?
試合中の写真よりも、前後の選手たちの表情をメインにお届けしました。
今試合は、今までの4連勝の立役者でもあった、ゴンガザ大の八村塁選手や、メンフィスグリズリーズと2way契約を結び先日NBAデビューを果たした渡邊雄太選手を欠いての1戦。
ニック選手の術後の経過が心配されたり、オーストラリアのブリスベンブレッツに所属している日本のエース、比江島選手の【試合感の喪失】がささやかれたりと、ここまで読むと【不安要素がいっぱい】な雰囲気がありますよね。
どんな重たい空気なんだろうかと思うところですが、アップ中の選手たちの表情を見ていて、とても安心したのを覚えています。
試合前、緊張感の中でもリラックスした雰囲気の選手たち。
そして試合中は集中力を切らすことなく、全員がよく走り、ゴールに激しくアタックする、ラマスHCが言う「ディフェンスから走るバスケット」がしっかり体現されていたように感じられました。
第二ピリオドで富樫選手が足を痛めたり、比江島選手や篠山選手のファウルトラブルがあったりと、前半の厳しい時間帯にハラハラもしましたね。
記者会見での馬場選手が、「ハーフタイムでラマスHCから、“切り替えて、新しいゲームだと思ってやろう”と声をかけてもらって、切り替えて後半に入ることができた」と言ったことからもわかるように、後半は前半の疲労をうかがわせないエナジー溢れるプレーで会場を沸かせた日本代表選手たち。
最終的に38点もの差をつけ、カタール代表に勝利しました。
わたしは、試合前、試合中、試合後とコロコロと表情を変える選手たちを撮っているのが、楽しくて仕方ありません。
安堵の表情を浮かべてベンチに戻るファジーカス選手や、後半出場することが出来なかった富樫選手が、変わってPGを務めた田中選手に対する「ごめんごめん、」という声が聞こえてきそうな、明るい顔。
記者会見場でも、柔らかい表情と勝利の安堵感を見せた選手たちでしたが、全員がすでにカザフスタン戦への準備の瞳に変わっていました。
ホームでの2連勝を必ずやもぎ取って、来年控えているアウェイ2戦に備えたい!【絶対に負けられない戦い】が、今夜も富山市総合体育館で。
カザフスタン代表を迎え、夜7時にTIP OFF!
文・写真 安井麻実