もつれにもつれたプレイオフ争いも、今週末には終止符が打たれる。
4枠中3枠がすでに埋まり、残る一枠を賭けて争うのは現在3位の富士通レッドウェーブと4位のシャンソン化粧品 シャンソンVマジック。
直接対決で優位に立つ富士通、連勝必至のシャンソン
昨年、43年ぶりにアジアチャンピオンになった女子日本代表。そのメンバーには一人も選ばれなかったが、日本代表に遜色ないタレント揃いの富士通。開幕直前まで行われていたアジア選手権に選手を派遣できなかったことで、逆に一番チーム力が高いチームと期待していた。
しかし開幕戦では、3人も日本代表に送り出した三菱電機コアラーズに対して2連敗。黒星発進となった今シーズン。その後は下位チームに白星を重ねながら調子を上げ、順位も上げて行ったが、よもやの羽田ヴィッキーズに敗れたり、不安定さは否めない。
それでも3位デンソーアイリス、そしてプレイオフを争うシャンソンには2勝1敗と勝ち越しており、優位に立つ。
シャンソンは開幕6連勝後、初めて黒星を喫した相手が11月30日に行われた富士通だった。延長までもつれたが56-63で敗れ、翌日も同じ富士通に連敗を喫する。日立ハイテククーガーズに白星を一つ献上する取りこぼしはあったが、富士通と同じく22勝9敗。
2月15日に今シーズン初対戦となったトヨタ自動車アンテロープス戦は延長の末、87-79で勝ちきることができたのは大きい。しかし、富士通との直接対決は負け越しているため、連勝必至の最終戦へと向かう。
上位チームと対戦する最終戦だが勝機アリ!?
富士通は首位JX-ENEOS、シャンソンは2位トヨタが最後の相手となるが、どちらにも勝つチャンスは十分にある。
JX-ENEOSは靱帯断裂により今シーズン戦線離脱した吉田亜沙美、前節は左足の痛みを訴える渡嘉敷来夢を温存し、羽田戦は苦戦を強いられた。勝ち上がればプレイオフ セミファイナルで富士通と対戦する可能性も高いために、ここで無理をする必要はない女王。また、すでにプレイオフ進出、そして1位通過を決めたJX-ENEOSは連敗を喫しても痛手とはならず、富士通が2連勝できる可能性は十分にある。
負けられないシャンソンはトヨタに勝った良いイメージ、そして前節で3位デンソーを破った勢いに乗ってラストゲームへ挑む。
プレイオフを決めて一段落ついてしまったか、トヨタは3月16日のアイシンAWウィンズ戦に敗れてもいる。再三述べている通り、富士通との直接対決で1勝2敗と負け越しているシャンソンのプレイオフの行方は、富士通の結果次第となる。2シーズン連続のセミファイナル進出を自ら掴み取れるのか!?
富士通 vs JX-ENEOSは明日3月21日(祝日)春分の日から先にスタート。富士通が初戦に勝てば、シャンソンに対して大きなプレッシャーをかけられる。そして連勝すれば、シャンソンの最終戦を待たずに土曜日でプレイオフ争いは終わってしまう。
さぁ、どちらが最後の一枠を勝ち獲るのか!!
- 富士通 vs JX-ENEOS
3月21日(金)17:00@堺市金岡公園体育館
3月22日(土)15:00@八尾市立総合体育館 - シャンソン vs トヨタ
3月22日(土)14:00@名古屋市千種スポーツ
3月23日(日)14:00@名古屋市千種スポーツ
休部前、ラストマッチを迎える山梨クィーンビーズ
来シーズンの参戦を見送り、休部となる山梨クィーンビーズのラストマッチは地元山梨県で行われる。
なかなか勝てず、最下位から抜け出せない日々を続けてきた山梨ではあるが、ひたむきに走り、身長差で劣りながらもリバウンドをもぎ取る試合を見れば、自然と拳を握って応援したくなってしまう。
アスファルトの隙間から生えた「ど根性松」が山梨県甲府市の名物となっているニュースを発見したが、クィーンビーズも負けていない「ど根性娘たち」。
最後の相手は三菱電機コアラーズ。今シーズンの対戦結果は55-67で三菱電機が勝利している。日本代表の王 新朝喜は189cm。山梨のインサイドを守る岡田 美香や畑中 美保より10cm以上も大きな相手に対し、12点差を埋めるど根性を見せ、有終の美を飾りたい。
- 山梨 vs 三菱電機
3月22日(土)13:00@山梨市民総合体育館
3月23日(日)13:00@富士吉田市営鐘山スポーツセンター総合体育館
3月16日(日)山梨 vs 日立ハイテク戦はWJBLチャンネルで配信中!
WJBL
泉 誠一