昨年から始まった「3×3 TOURNAMENT.EXE」が、今年はスケールアップして開幕。第1弾は4/19(土)、4/20(日)の2日間、新横浜公園バスケットボール広場で行われた。
スケールアップのひとつとして、City.1~City.3の覇者はFIBA主催の国際大会「FIBA 3×3 World Tour Masters」への参加資格が与えられる。通常は24チームのエントリーだが、この3大会に関しては32チームがエントリー可能となる。
メディア向けの配布資料を見ると、「普段所属チーム」という項目があり、ストリートボールリーグ『SOMECITY』に参戦しているチームの名前が目に付く。しかも、1チーム4名構成なので、いつものチームメイトがそれぞれ仲間を募って参加しているケースが多い。
「この大会はみんなが狙っていて、強豪が集まるのはわかっていました。頼れるヤツに声を掛けましたよ」とは、今年度の3×3日本代表候補の一人で、「MAX03」としてエントリーした高久 順選手(UNDERDOG)。同じく代表候補の中山 乃不史選手(UNDERDOG)に加え、頼れる2人、福田 大佑選手(日本無線)と岩下 達郎選手(慶応大出身、205cmのビッグマン/三菱商事)とチームを組み、優勝を狙うとのこと。
「ストリートバスケは初めて。仕事が忙しくて、チーム(三菱商事)の練習にもなかなか参加できませんが、今日はプレイを楽しみたいと思います」(岩下選手)、「先輩に誘われて来ました。ストリートは未経験ですが、面白そうですね」(福田選手)。
他にも、bjリーグ経験者やNBDLを終えたばかりの選手、実業団に在籍中という選手など多彩なプロフィールの持ち主が参加。先日発表された2014年度3×3日本代表候補12名(※1)のうち、8名がコートに立つハイレベルの大会となった。
8つのグループに分かれて行われた予選リーグを勝ち上がったのは、「PANDA」「HARBOR」「勉族」「DBay Crown」「BRM」「MAX03」「GREEDYDOG」「TOKYO BEAST」の8チーム。SOMECITYの人気チーム、勉族は3選手のみで臨みしかも全員が30歳オーバー。「最後までもつか心配です」と、 “ぬま”こと沼田 泰朋選手のコメントはいつも以上に謙虚だった。
翌日、決勝トーナメントを勝ち上がりFINALに駒を進めたのはナント! 勉族と優勝候補No.1の「GREEDYDOG」。GREEDYDOGは下馬評通りの強さを発揮し、事実上の決勝戦(!?)、MAX03との対戦でも20-13で勝利した。3×3日本代表候補3名に、211cmのマシュー・カイル選手(NBDL/東京海上日動)という最強の布陣はまさに敵なし。FINALも危なげなく勝つと思われた。
が、勉族が最後の力を振り絞って粘りを見せる。「このまま勉族が勝つと思いましたよ」と関係者の一人が驚くほどの善戦だったが、その理由はギャリーを味方につけたからにほかならない。沼田選手本人の感想なのでやや疑問も残るが、「3人で決勝までいくのがやっとでしたが、応援は9:1ぐらいで多かったです」と圧倒的な人気ぶり。終わってからも「感動した」「勉族おもしろいです!」と声を掛けられたという。「また自信を取り戻せた大会でした」と、ますます“笑バスケ”に磨きがかかる好感触を手に入れたようだ。
そんなFINALも、終わってみれば21-16でGREEDYDOGが完勝(21点以上を決めた時点で試合終了)。GREEDYDOG にはYOKOHAMA代表として、「FIBA 3×3 World Tour Masters」でも大暴れして欲しい(3位:MAX03、4位:HARBOR)。
ちなみにCity.2は5/24(土)、25(日)に神戸ハーバーランドスペースシアターで、City.3は6/14(土)、15(日)に名古屋オアシス21で開催される。両大会ともエントリー受付中なので、我こそはと思う選手たちは奮って応募しよう!
詳細についてはhttp://exe.3x3league.com/3×3-tournament-exe/へアクセスしてください。
※1:【2014年度 3×3日本代表候補選手】
三井 秀機 (UNDERDOG) ⇒ GREEDYDOG
落合 知也 (大塚商会アルファーズ) ⇒ GREEDYDOG
谷口 達朗 (UNDERDOG) ⇒ GREEDYDOG
高久 順 (UNDERDOG) ⇒ MAX03
中山 乃不史 (UNDERDOG) ⇒ MAX03
海老原 奨 (F’SQUAD) ⇒ F’SQUAD
根木 大明 (UNDERDOG) ⇒ Acom
野元 勇志 (UNDERDOG) ⇒ Acom
鈴木 慶太 (F’SQUAD) ⇒ F’STYLE(※棄権)
大木 圭修 (UNDERDOG)
池田 千尋 (平塚Connections)
坂東 玲央 (静岡ジムラッツ)
文・羽上田 昌彦(ハジョウダ マサヒコ)
スポーツ好きの編集屋。バスケ専門誌、JOC機関紙などの編 集に携 わった他、さまざまなジャンルの書籍・雑誌の編集を担当。この頃は「バスケを一歩前へ……」と、うわ言のようにつぶやきながら現場で取材を重ねている。 “みんなでバスケを応援しよう!”を合言葉に、バスケの楽しさ、面白さを伝えようと奮闘中。