たいへんお待たせいたしました。
昨年の5月ぶりに特集の【予告】を書いています。やはり2020年最初の特集ですから、そこは気合いを入れねばなりません。
では改めて、いよいよ明日1月28日から、2020年が始まってから初めての特集企画がスタートいたします。テーマはズバリ「ポイントガードとは何か」。かつてないほどの超ド直球です。
実は私自身にはバスケットボールのプレー経験はありません。観戦歴もそこまで長く深いものではありません。福岡、愛知と並ぶ「王国」に生まれ育ち、日本最古のプロクラブを見続けてはきましたが、観戦レベルはおそらくみなさんのほうが高いでしょう。そんな自分がぼんやりと感じていた疑問、それが「ポイントガードって試合中は何やってるの?」ということでした。
「何を言っているんだ」と思われるでしょう。「外から得点をとる」「パスを出す」「アシストをしている」ごもっともです。ですがそれができる選手は他のポジションにもたくさんいるわけで、ポイントガードしかできない仕事、「1番」と言われる所以、「司令塔」と言われる所以とは何なのか。そこがはっきりとわからないまま、だいぶ年月が経ってしまいました。
あまりにも当たり前のことすぎるのか、いろいろなメディアを見てもはっきりとは書いておらず、もしかしたらスキル系の指導書には書いてあるのかもしれませんが、そこはハードルが高い。よく言われるのは「ゲームをつくる。ゲームをコントロールする」ということですが、ポイントガードの選手たちは、いったい何を考えて、どういう手段で「ゲームをコントロール」しているのか。プレー経験が乏しい人の中にはピンときていないことも多いのではないか……。というのが、この特集を、今更「ポイントガード特集」をしようと思った経緯です。
ポイントガードには経験が必要と言われるなかで、急場をしのいだ本職ではない選手がいい評価を受けることができるのはどうしてなのか。NBAのポイントガードがチームの誰よりも得点をとるのはなぜか。スピードは絶対に必要な要素なのか。大型ポイントガードの利点とは……などなど、初心者目線のいろいろな疑問が解決する特集になればよいなと期待しております。
初回はJX-ENEOSサンフラワーズの吉田亜沙美選手。「アジアNo.1のポイントガード」からスタートです。はじめにネタバレしてしまいますと、めちゃくちゃ面白いです。バスケファンだけでなく、全選手に読んでもらいたい。そんな記事があがってきました。それは全文を読んだ後、思わずその場に平伏すほど。バスケットボールスピリッツ史上、最大級のボリュームでお送りする「リュウさん」のインタビュー。期待していただいて間違いないです。
文 バスケットボールスピリッツ編集部
写真 安井麻実