Photo & Text Mami Yasui / 安井 麻実
“リラックスした眼”。ファイナル初戦より。チームメイトと束の間の談笑。アイシン三河 #3 柏木 真介
“じゃれる眼”。チームメイトからボールを取られまいとする、アイシン三河 #21 キャビン・エドワーズ
“迎え撃つ眼”。強い眼差しも一つの武器。アイシン三河 #0 橋本 竜馬
“考える眼”。なかなかうまく機能しないチーム。後半戦をどう闘うのか。東芝神奈川ヘッドコーチ 北 卓也
“策士の眼”。個人個人が常に考え、連携することが重要。何を確認し合っているのだろうか。アイシン三河 #14 金丸 晃輔
“期待する眼”。強圧なディフェンスを搔い潜り、フリーの状態で放つシュート。全員の眼が期待に溢れていた。 東芝神奈川 #7 篠山 竜青
第2戦より。“支える眼”。コートの中でも外でも、闘う想いは同じ。東芝神奈川 #15 谷口 光貴
“走る眼”。ボールを取り、オフェンスに向かう先は青い世界。東芝神奈川 #0 藤井 祐眞
第3戦より。“信じる眼”。文字通りの崖っぷち。絶対に落とすことのできないこの日、己を信じる強い眼差しを見た気がした。東芝神奈川 #14 辻 直人
“向き合う眼”。終始東芝神奈川にリードを許したこの日。一瞬見せたこの眼は、己に何かを問うかのように感じた。アイシン三河 #6 比江島 慎
“分析する眼”。赤の背景に臆する事なく、策を練る。アイシン三河ヘッドコーチ 鈴木 貴美一
“諦めない眼”。滴る汗に腕の傷。諦めない、強い心を見た。東芝神奈川 #22 ニック・ファジーカス
* * * * * * * *
3戦先勝。
アイシンに2勝をもぎ取られ、後がなかった東芝神奈川。強い意地とチーム力で3戦目をものにし、ファイナルは代々木へと続くことになった。
この3戦を振り返るにあたり、彼らの想いや躍動をどう伝えたら良いのかをひたすら考えた。そこで心に留まったのは、撮影する際に特に気を配っている“眼”にフォーカスする、ということだった。
“眼”から伝わる物語。
静止画から語りかけてくるような、そんな“眼”を厳選。
「眼は口ほどに物を言う」……このファイナル3連戦は特にそれを感じることができた。
意志のある眼。意志の強い眼。
何かをハッキリと捉えて離さない、強い眼差しに心を奪われる。
「写真でできることはなにか?」
数百分の1秒という、奇跡が寄り添ったほんのわずかな“瞬間”。
肉眼では捉え切れない一瞬。
映像では流れていってしまう、“一瞬”。
そんな、宝物のような今回の眼たち。
彼らの眼は、代々木でさらに輝きを増すと、私は知っている。