オールスターブレイクを前に5連勝を飾って17勝11敗、西地区3位でbjリーグ前半戦を終えた浜松・東三河フェニックス。昨シーズン途中となる2013年3月より指揮を執るのは、東野 智弥ヘッドコーチ。ウエスタンカンファレンス プレイオフ ファーストラウンドで島根スサノオマジックに敗れた翌日、5月5日から今シーズンをスタートさせ、不死鳥を目覚めさせるために力を注ぐ。
東野HCの前職は、男子日本代表アシスタントコーチ。2012年アジア選手権までの2年間、日本代表スタッフとしてトーマス・ウィスマン元HCをサポート。その後は見聞を広げるために海外を渡り歩く。2012年のNBAサマーリーグではミルウォーキー・バックスのアシスタントコーチを務め、強化や育成プログラムを学ぶためにアルゼンチンへと渡った。勉強家であり、バイタリティ溢れる東野HCは、フェニックスが放つ炎の如く熱い。
先発で起用する太田敦也とアキ・チェンバースへの期待
東京サンレーヴスに勝利した前半戦ラストゲームの後、東野ヘッドコーチを囲んで取材が行われた。話はいつしか日本代表へと移行していく。そのきっかけは、母を日本人に持つ#15アキ・チェンバースの話題に触れた時だった。前半までのスタッツは平均10.1得点。しかし、目の前で見ることができた東京戦の2戦目は5点、前日は0点に終わっており、「ダウンフェーズ(下降局面)である」と東野HCは心配する。
「外国人選手がコートに立てる人数が多い(最大3人)bjリーグにおいて先発でプレイさせていますが、相手がゴール下を固めるようなディフェンスをされるとドライブも出しにくくなりますし、逆にトランジションになれば彼を外国人が止めてくる。成長過程ではとてもプラスな状況なのですが、まだそこを彼自身が乗り越えられていません」
チェンバースの現状を語る熱いコメントは、日本代表の太田敦也にも飛び火する。
「それは太田も同じこと。正直言って、bjリーグにいる外国人選手に勝たなければその先はない。彼らをファーストオプションで使っているのもそこに期待しているからです。もちろん彼ら自身もそれを感じており、毎日ハードに練習してくれています」