2023-24シーズン14試合を終えて迎えたバイウイークの時点でアルバルク東京は東地区、名古屋ダイヤモンドドルフィンズは西地区のトップに立つ。とは言え、まだ60試合中14試合を終えたにすぎず、これから先のコートには山あり谷あり、さまざまなドラマが待ち受けているはずだ。それはA東京で3シーズン目を迎える安藤周人も名古屋Dの司令塔として4シーズン目となる齋藤拓実も十分承知の上。「当然、覚悟はしています」と言い切る。ともにアンダーカテゴリーから次代の選手と目され、今、Bリーグの頂上を見据える存在になった2人にそれぞれのチーム状況から、選手としての互いの印象、また親しいからこそ言えるオフコートでの素顔までたっぷり語ってもらった。(取材日:11月28日)
聖夜直前〈古巣〉決戦! B.LEAGUE 第14節 2023.12.23(土)/ 12.24(日)
アルバルク東京 vs 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ at アリーナ立川立飛
「俺って下のやつから先輩って思われたことがないんです」(安藤)
── まずはお2人の関係性についてお聞きしたいと思います。年齢は安藤さんが1つ上ですが、出会いは青山学院大(安藤)、明治大(齋藤)で対戦したときでしょうか。
安藤 いえ、高校のときに一度対戦してますね。練習試合だったと思いますが。
齋藤 でも、あのときはほとんど何も喋んなかったですよね。ただ周さんはそのころから目立ってました。身長もあるし、身体能力も高いし。僕の同期のやつがファンになっていましたからね(笑)
安藤 えっ、それ初耳!
齋藤 喋るようになったのはアンダーカテゴリーの代表合宿あたりですかね。
安藤 そうかもしれない。で、がっつり喋ったのは僕が名古屋(ダイヤモンドドルフィンズ)に入った年のユニバ代表合宿かな。あのときは2ヶ月ぐらい一緒にいたからすっかり打ち解けました(笑)
齋藤 まぁ、これはいろんなところで言ってるんですけど、そのときからこの人は全然先輩じゃなかったですね。
── 先輩じゃなかった?
齋藤 先輩というより友だちですね。最初から友だち!(笑)
安藤 俺っていつもそうなんだよな。下のやつらから先輩として見られたことがない。
── そうなんですか。
安藤 そうなんです。けど、それでいいと思ってるんですよ。自分は堅っ苦しいの嫌いだから。
齋藤 いや、それ以前の問題だと思うけど。
安藤 おい!
── だけど、 “友だち” であっても齋藤さんは「周さん」ってちゃんと “さん付け” で呼んでいますよね。
齋藤 それは青学に行った高校の同期が「周さん」って呼んでいたからですね。自分も自然とそう呼ぶようになってドルフィンズに移籍したときも僕だけが「周さん」って呼んでました。
安藤 青学では1個下の木田(貴明・アルティーリ千葉)とか悟(前田・京都ハンナリーズ)が「周さん」と呼んでいたので、それから3個下ぐらいまではずっと「周さん」ですね。だからアルバルクに来てオサ(小酒部泰暉)に「周人さん」と呼ばれたときは違和感がありました。呼ばれ慣れてないせいか、なんかすごく変な感じがして。