名古屋ダイヤモンドドルフィンズ #8 張本天傑

冷静に賢くチャンスは自分で作っていく

※本記事はバスケットボールスピリッツのWEB化に伴う、2017年9月末発行vol.13からの転載

トップリーグの壁に苦しめられ、トヨタ自動車アルバルク東京(現アルバルク東京)ではなかなか出場機会を得られなかった張本天傑。しかしBリーグ元年となる昨シーズン、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(以下、名古屋D)に移籍をすると、徐々にその才能が開花。新体制となる今シーズンを張本はどう戦おうと考えているのか。アジアカップから帰ってきたばかりの張本を、名古屋Dの本拠地に訪ねた──。

── まずはBリーグ元年であり、ご自身にとっては移籍1年目となった昨シーズンを振り返っていただけますか?

自分自身としては満足できないシーズンでした。チームも西地区で4位(27勝33敗)でしたし、負けるたびに自分の無力さというか、「何でもっとこうしなかったんだろう?」と考える日々が多かったです。ただそれもいい経験になったと思います。

── いい経験、ですか?

はい。シーズンが始まった当初は、リーグ自体も1年目だし、自分の価値を上げることにフォーカスしようと考えていたんです。得点などの個人成績はもちろん、プレイタイムそのものもです。トヨタ東京(現アルバルク東京)にいたときは試合に絡むことがあまりなくて、そのときの「試合に出たい」という欲が名古屋Dに移籍した理由の1つだったので、自分のことだけを考えていました。でも実際に試合を重ねていくごとにチームのことを考えるようになったんです。

特にオールジャパン以降ですが、接戦を勝ち切ることができなくて、そこで勝ち切らなければ成長はないと考えるようになりました。結果はついてきませんでしたが、負けた経験を何とか次に生かそうと考えてプレイしたことは今年につながるんじゃないかなと。結果そのものは満足できなかったけど、個人としてはもう一皮むけられるんじゃないかという手ごたえのようなものを感じられる1年でしたね。

── チームとしてはいかがでしょうか?

ケガの連鎖が止まらず、JB(ジャスティン・バーレル)がケガから戻ってきたら、石崎(巧/琉球ゴールデンキングスに移籍)さんがケガをするなど、12人全員で戦った試合が10試合ちょっとしかありませんでした。特にJBの離脱期間が長くて、その試合勘を取り戻すのにも時間がかかったし、戻ってきてもJBがいなかったときのコンビネーションと少しずれていく感覚があったんです。メンタルもついてきていませんでした。どうしても負けが続くとチームの雰囲気も暗くなるし、僕を含めて誰もが、どこか人のせいにしてしまっていました。そのたびに原点に立ち返って、もう一度自分を見直そう、もう一度みんなで頑張ろうと思いましたが、中々上手くいかなかったですね。チャンピオンシップに出られるかどうかというプレッシャーも重なって、下位のチームにも負けてしまっていました。

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