「なんでこんなに来てくれたんだろうという不思議な感覚」宮田諭
アルバルク東京が、ホーム開幕戦で連日Bリーグのホームゲーム入場者数記録を塗り替える9,167人を集客。翌10月9日、B3リーグに新規参入した東京ユナイテッドバスケットボールクラブ(以下東京U ※TUBCという略称もあるがB3リーグ表記に準じる)が、9,295人でその記録を上回った。東京オリンピックではバレーボール、東京パラリンピックでは男子日本代表が銀メダルに輝いた車椅子バスケの会場となった有明アリーナをホームとする東京U。1万5千人収容可能な国際基準のアリーナには、2日目も8,120人と多くの方々が訪れ、ド派手なホームデビューに沸いた。
新規チームに対する期待の表れか、はたまた今年8月に本格開業したばかりの有明アリーナ見たさか、とにかく集客面では大成功。宮田諭キャプテンは、「一人のバスケットボール選手として本当に幸せを感じられた2日間でした。これは本当に特別なことだと思っています」と感謝する。新号健も「はじめてこんなにも多くの方々の前で試合ができ、いつか引退したときや振り返ったときにすごく幸せだったなと思える2日間でした」と率直な感想を述べた。
これまでのチームでは選手と兼任して、GMやフロントスタッフとしても活躍してきたキャリアを持つ宮田は「率直にうれしいという気持ちと、なんでこんなに来てくれたんだろうという不思議な感覚もある」と首をかしげた。その不思議な感覚について、以下のように話を続ける。
「極端な話で言えば、地域の方や学校などいろいろと連携をして、『一度見ていただきたいので無料招待します』と言っても、そこまで人は集まらない。無料だから見に来るわけではなく、東京にはさまざまなコンテンツがあることで、人が集まりにくい地域でもあります。人が多い少ないではなく、そこに人が集まるということが特別なこと。もちろんそれは、フロントや地域の方々の尽力があったからこそです。僕らも3ヶ月間バスケの準備してきましたが、この有明アリーナでのホーム開幕戦に向けて数年間準備し、一緒に取り組んできた部分もありましたが、それ以上に知らないところでどれほどの苦労をしてきたかは、この2日間を見れば容易に想像できます。非常に感謝していますし、この流れを今後も続けられるように、僕らはコートの上で本当に責任を持って戦わなければいけないですし、コート外でもやるべきことを広げていかなければならないです。江東区、そして有明のポテンシャルにはビックリしました。その期待に伴う活動を今後もしていきたいです」
選手の人気や勝敗に依存することなく、これだけの人が集まった理由について、「僕こそ、後で聞きたいと思っています。今後のキャリアや人生においても必要な情報だと思っているので、ぜひ伺いたいです」と宮田選手は声を弾ませた。対面してそのコメントを聞いていた記者陣からも、「その答えが知りたい」という声が挙がったのは言うまでもない。