新たなホームアリーナ誕生に、「純粋にワクワクする気持ちが強い」と田中大貴も待ち焦がれていた。
「アルバルクは伝統があり、さまざまな先輩が築きあげてくれたクラブ。日本一のアリーナで活躍する日本一のチームを目指していきたい。次世代の子どもたちにつなげていけるように試合を観たり、触れ合ったりして、将来ここでプレーしたい、このユニフォームを着て活躍したいと思ってもらえるようにする責任が自分たちにはあります。このアリーナが次の世代に向けて、可能性をつないでいけるような魅力的なアリーナにしていきたいです。完成するまで3年ありますが、クラブとしても個人としてもどんどん成長していきたい思いがあります。このアリーナの完成を楽しみに、そこをモチベーションとして今後もがんばっていきます」
今シーズンよりトヨタ自動車アンテロープスのサポートコーチに就任した三好南穂は、対談コーナーで林社長に直談判する。「1つ目は子どもたちのために、A-ARENAでクリニックやアカデミーをしたい。2つ目はぜひアンテロープスの試合も一緒に開催して欲しい」と訴えた。アスリートによるスポーツ指導や競技体験の構想はプレゼンですでに発表しており、「コーチとして最初に声をかけて欲しい」とさらなるお願いに対し、林社長も笑顔で快諾。二つ目の願いについては、「日本一のチームが来てくれるのはこの上ない。バスケを観るならばA-ARENAの機会を増やしたいし、私の方からそのお願いをしたいと思っていた」と林社長は明かし、相思相愛の競演は実現される日も近い。
A東京だけではなく、他クラブの新アリーナ構想発表が続いており、バスケ界だけではなくコロナ禍で沈んだ日本にとって景気の良い話である。多くの人を集めるアリーナを軸とし、ホームタウンの発展にプロバスケクラブが寄与する事例に期待が高まる。
文 泉誠一