「自分で守り切るメンタリティが必要」千葉/大野篤史ヘッドコーチ
川崎ブレイブサンダースの篠山竜青は、「ディフェンスのプライドを育てていかなければ、このリーグで勝つのは難しい」と断言する。その川崎を67点に抑え、77-67で勝利した千葉ジェッツの富樫勇樹は「ディフェンスがすごく良かった」と勝因を挙げた。過去2シーズンはそれぞれ2回対戦し、千葉がホームで連敗している。今シーズンも天皇杯を含めて2連敗中だった千葉が、ようやく勝利を手にすることができた。
今シーズン、これまでの2試合は川崎の辻直人が20点以上を決めて活躍する。千葉はこれまでと同じく、佐藤卓磨と原修太をマークにつかせた。「今までの川崎戦はプレーセットの中で、スクリーンに対して誰がどう守るかを細かく対応していた。だが今日は、それ以前にまずはヘルプに頼らないこと、ヘルプを受けるに値するディフェンスをすること」を大野篤史ヘッドコーチは告げ、原点回帰を促す。「自分で守り切るメンタリティが必要だ」と発破をかけた。この試合、辻は8点を挙げたが、これまでの2戦は5本以上沈めていた3Pシュートを2本しか決めさせなかった。「彼らも2回負けているので多少気合も入っていた」とディフェンスで上回った選手たちを称えている。
「ゴールにアタックしていくシーンが少し少なかった」川崎/佐藤賢次ヘッドコーチ
川崎の平均失点は77.9点(※1月30日現在)であり、この試合のディフェンスは及第点と言える。千葉のターンオーバーは24本(川崎:14本)を数え、相手のオフェンスを狂わせる場面も多く見られた。佐藤賢次ヘッドコーチは「試合を通してハードなディフェンスを継続し、相手のターンオーバーが24本というのはよくがんばってくれた。細かいディフェンスのミスもいくつかあったが、40分間しっかり戦ってくれたことは良かった」と評価するからこそ、勝ちきれなかったことが悔やまれる。
翻ってオフェンスでは66本シュートを放ち、千葉よりも16本も多くチャンスを作る。しかし、決定率は37.9%と精度を欠いたことが響いた。唯一の水曜ゲームを行い、島根でのアウェーゲームを終えたばかりの日程による影響も考えられる。「疲労に関しては同じ条件の中であり、千葉はシュートが入っているので(52%)、そこは言い訳にはできない」と佐藤ヘッドコーチは釘を刺しつつ、精度を欠いた原因について言及してくれた。