川崎ブレイブサンダース、三遠ネオフェニックス、サンロッカーズ渋谷との練習試合を終え、「このチームでの僕の在り方が分かった」ことで開幕へ向けた準備は万全だ。今シーズンはガードやスモールフォワードの新外国籍選手も多く、「そこは僕が一番マッチアップすると思っているので、良いチャレンジになると思っています。藤田ヘッドコーチにも、外国籍選手をしっかり守れるようなフィジカルなディフェンス力を身につけて欲しいと言われています。どの外国籍選手が来ても変わらずに守りたいですし、そこに対する自信を持ちたいです」と来日を心待ちにしていた。他のメンバーも屈強なフィジカルと強気なメンタルを持っており、外国籍選手とのマッチアップは取り合いになりそうだ。
「日々の練習からすごく身体をぶつけ合っています。特に田代さんや牧とは、外国籍選手をイメージしながら練習に励んでいます。ディフェンスに対する強度は日本人選手でも、外国籍選手でも変わらずにぶつかっていかなければなりません。僕らの方が良い刺激を受けると期待しています」
この1年はチャンスであり、勝負の年
オリンピックが1年延期となり、目標とする日本代表へ近づくためにも「チャレンジできる環境を求めて琉球に来ました。この1年はチャンスであり、勝負の年でもある」と力を込める。さらなる先を見据えれば、建設中の沖縄アリーナが目に入る度に、「ここでプレーしたい」と奮い立つ。
「琉球ゴールデンキングスを代表して、2023年ワールドカップにあの会場でプレーできる選手になることが、沖縄を元気にする大きな要因になると思うので、そこは目標にしています」
今シーズンのチーム目標は西地区優勝、Bリーグ制覇である。個人としては、「毎試合2桁得点、5アシスト以上を目標にすることでチームもより良くなると思います。スタッツも大事にしながら、それをチームの勝利につなげることがベストです」というプレーヤー像を描いている。タレントが多い琉球だけにタイムシェアする可能性も高い。「限られたプレータイムでもスタッツを残せるからこそ、その先につながっていくと思っています。だからこそ、目標は高く持っていきたいです」と揺るがない決意で新シーズンに臨む。
最後に、弊サイトでは作家としておなじみの石崎大先生の話題にも触れておこう。ついついプロバスケ選手であることを忘れがちだが、今村の感想を聞けば今シーズンも動く石崎大先生を見る日が楽しみになった。
「石崎さんに対してディフェンスをしているとき、必死にアグレッシブにいろいろ仕掛けてはいるんですが、スルスルッとペイントエリアまで行かれてチャンスメイクされてしまいます。その度に、こっちのアグレッシブさは何だったんだろうって思わされるぐらいです。僕らが見えていないものが見えていて、もう仙人様の領域に達していますね(笑)」
文 泉誠一
写真 琉球ゴールデンキングス
画像 バスケットボールスピリッツ