タイミングが良いのか悪いのか…東地区のニューカマーを紹介した直後、スポーツ庁による外国籍選手やコーチの条件付き新規入国が認められる発表があり、希望の光が差した。
現在のBリーグやこれまでの国内バスケにおいて、外国籍選手の存在は欠かせない。入国が制限されたことにより、特例として外国籍選手追加契約ルールを設けたほどである。B1全20チームの昨シーズンの得点割合を計算してみると、12人中2人しかベンチに入れなかった(今シーズンより3人)外国籍選手が44.3%を占めている。最大3人まで登録可能な戦力をどこまで確保できるかにより、開幕時点で差がつきそうだ。
9月15日現在、今シーズンは22人の新外国籍選手を日本に迎える予定だ。無事にチームに合流し、ファンの前で早くプレーしたいのは彼らたち自身である。インサイドプレーヤーだけではない新戦力の魅力を引き出すためにも、チームメイトとなる日本人選手が奮起することに期待したい。
■三遠ネオフェニックス
ネナド・ミリェノヴィッチ
(194cm/85kg/PG/27歳/セルビア)
ステヴァン・イェロヴァツ
(208cm/110kg/PF・C/31歳/セルビア)
ポイントガードとビッグマンのセルビアンコンビを揃って獲得。アルバルク東京のルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチが日本に伝来した世界基準のピック&ロールを、同じくセルビア出身の新指揮官であるブラニスラフ・ヴィチェンティッチとともに体現してくれるかと思うとワクワクする。ミリェノヴィッチはOKKベオグラード(セルビア)で平均15.8点、7.4アシストを挙げた実績は申し分ない。イェロヴァツは2017年、セルビア代表にも選ばれており、昨シーズンはガズィアンテプ(トルコ)で平均15.6点をマーク。さらにカイル・ハントとアジア特別枠のサーディ・ラベナもおり、4人の新戦力が揃えば5勝(36敗)しかできなかった昨シーズンとは違う景色が見えるはずだ。
■滋賀レイクスターズ
ジョナサン・オクテウス
(193cm/77kg/PG/28歳/アメリカ)
ジョーダン・ハミルトン
(201cm/100kg/SF/29歳/アメリカ)
アンガス・ブラント
(208cm/112kg/C/30歳/オーストラリア)
滋賀が新たに迎える3人の外国籍選手は主要ポジションを網羅する。ジョーダン・ハミルトンは2011年から5シーズン、NBAでのプレー経験があり、昨シーズンはハポエル・テルアビブ(イスラエル)で平均14.6点を挙げ、3Pシュートを武器に持つ。しかし、ビッグマンがアンガス・プラントだけという状況に対し、ハミルトンもインサイドを担わなければならない時間帯が多くなりそうだ。唯一同ポジションの頓宮裕人が、どこまでバックアップを務められるかが試される。朗報として、ブラントは2018-19シーズンにプレーしたIMSペイロール・ホークス(ニュージーランド)では平均32.6分間出場したスタミナの持ち主。アジアの大会にはじめて出場した2017年のアジアカップ時のオーストラリア代表メンバーであり、初陣で日本代表を破っている。