── 先ほど岡田さんは「自分はB1でやる能力は十分あると自信を持っている」とおっしゃいました。B2のクラブを選択することに葛藤はなかったですか?
正直、トップでやってきたプライドはありますし、葛藤がまったくなかったと言えば嘘になるかもしれません。でも、考えてみれば今年の選手の移籍状況も見てもわかるようにBリーグはすごく変わってきてるんですよ。激しく動いている経済状況の中で、B1だからとか、B2だからとかはあまり関係なく、3年後、5年後を見据えて仕掛けてきているクラブが現時点でいくつもあります。どのぐらい先になるかはわかりませんが近い将来、逆転現象が起こるかもしれません。そんなことを考えながら、ふと思い出したのは大学のときのことですね。僕が青学(青山学院大)に入ったときチームはまだ関東リーグの2部にいました。2年間2部でやっていたんです。同じころ東海大も2部にいました。2部で切磋琢磨して、3年のインカレ決勝でうちと東海が戦ったんです。あのときのことを思うと、B1、B2の戦いもおもしろくなっていくんじゃないかと思いますね。
── アースフレンズ東京Zのヘッドコーチである東頭俊典さんも岡田さんにとってなじみのある方ですよね。
そうです。東頭さんは僕が日本代表のときアシスタント・コーチを務めていらしていろいろお世話になりました。今回はその東頭さんが熱心に誘ってくださったのも大きかったです。東頭さんには「岡田をこう使いたい、岡田にはこういうこともできる」と、納得できるサクセスストーリーを描いて語ってもらいました。さっきも言いましたが、7月あたりはのんびりして、8月から徐々に…と考えていたのですが、すぐにでも合流してくれと急かされておりまして(笑)、久しぶりに「自分が求められている」とも感じています。
── 最後に今後の抱負を聞かせてください。
山野さんからは「岡田はチームにとってBリーグ参入後初めての大物なので(笑)、影響力も大きいし、チームの見られ方もガラッと変わるだろうけど、選手としてだけでなく、経営的な面でもどんどんコミュニケーションをとってB1に向かうために力を貸してほしい」と言われています。自分がやってきた個人オーナーとしての経験もフロントスタッフという内部の人たちとの関係性に生かせると思うし、山野さんが言われたようにコートの内外で自分しかできない役割を担っていけたらいいなと思っています。いろいろ考えると、なんかね、今からわくわくしてくるんですよ。シーズンが始まったらぜひ会場に新しいアースフレンズ東京Zと新しい岡田優介を見に来てください!
岡田優介選手契約(新規)基本合意のお知らせ
https://eftokyo-z.jp/news/200706-01
文 松原貴実
写真 アースフレンズ東京Z、B.LEAGUE