アイディア次第でもっと身近になり、魅力的になる
プロ野球は6月19日より、ようやく新シーズン開幕を迎える。2万人以上を集客でき、屋外も多いスタジアムならば座席の間隔さえ空ければ観戦可能かと安易に考えていた。しかし、当面の間は無観客で行われる。けっして広くはない体育館を使用する屋内スポーツは、より一層の対策が不可欠となる。映画館のような常時換気システムなどハード面の改善も検討しなければならないだろう。政治や自治体を巻き込みながら、安心してプレーできる屋内スポーツ環境をバスケ界が牽引し、他競技とともに突破口を見出してもらいたい。
プロスポーツの先輩であるプロ野球やJリーグの今後の状況を鑑みれば、BリーグやWリーグの無観客試合も想定しておかねばならないだろう。その一方で、コンテンツを制作しづらい状況となっている地上波テレビへの進出に向けたチャンスと捉えることもできる。バスケットLIVEがオンラインで選手とつながったことにより、今後の試合後のインタビューをファンと共有するなど可能性が広がった。そんなWEB会議ツールを活用することで選手との距離がもっと身近になり、ファンサービス拡大の余白も見えている。
『分からなければファンに聞け。答えはファンが知っている』というボストン・レッドソックスのオーナーの金言どおり、みんなでアイディアを出し合えば、これからやって来るバスケ環境はコロナ禍前よりもっと魅力的になるはずだ。
文・写真 泉誠一
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