part2「『シューターとして自分に足りないのは、いい意味でのセルフィッシュさ』(狩野)」より続く
新型コロナウイルスの影響により中止を余儀なくされたBリーグ。その時点で西地区3位(21勝20敗)に付け、過去最高の勝率5割超をマークしていた滋賀にとっては無念の幕引きだったかもしれない。それは「今シーズンのチームに大きな手ごたえを感じている」と語った狩野と佐藤も同様だろう。しかし、つかんだ手ごたえは次に向かう糧になる。より精度を増したシューター狩野とアグレッシブにリングに向かう佐藤に出会える来シーズンを今から楽しみに待ちたい。
「日本代表の中でも自分が貢献できるプレーは絶対あるはず」(佐藤)
── 佐藤さんはアジアカップ(FIBAアジアカップ2021予選Window1)の日本代表候補に選出されました。惜しくも最終メンバーからは外れましたが、新たな目標ができたのではないですか?
佐藤 そうですね。参加した代表合宿ではいっぱい刺激をもらいました。ワールドカップを経験して世界の当たりの強さを実感してきた人たちが多かったこともありますが、練習していて痛感したのはあらゆるプレーの強度がBリーグとは違うということです。そのせいもあって、最初はちょっと引いてしまうところがあり、自分の良さを出し切れませんでした。それがものすごく悔しいです。
── 自分はもっとできるはずなのに…と。
佐藤 はい。今回選んでもらえたのは、やっぱりウイングでサイズがあって、スピード負けしないこと、それとリングにアタックする姿勢を見てもらえたのかなと思っているんですが、それを出し切れずに終わった悔しさがあります。正直、今から八村(塁)くんや渡邊雄太さんの上に行くのは難しいですが、メインの選手たちに寄ってくるディフェンスの裏をかいたり、抜いたりすることはできると思うんですね。自分の生かし方というか、貢献できるプレーというか、そういうのは絶対あるはずです。だから、もしもう一度(代表に)呼んでもらえるチャンスがあったら自分の力を出し切りたい。やっぱり同じポジションの選手には負けたくありません。
狩野 おまえにはまだいっぱい伸びしろがあるよ。196cmで…
佐藤 祐介さん、何度もすみませんが、自分は196.3cmで、登録は197cmです。
狩野 はいはい、197cmね。197cmであれだけ機敏に動ける選手はそういないし、素直な性格で頑張ることができる男だから、まだまだ上に行けるはず。ただ身長をサバ読んで自分を大きく見せようとするところはどうかと思うけど(笑)