── 永吉選手の理想像は?
永吉 ノーマークを確実に決められる選手ではありたいなって思っているし、あとはオフェンスにしろ、ディフェンスにしろ、僕がいれば落ち着くとか、安定するとか、チームバスケットができる……チームの循環を良くする選手でありたいと思っています。チームプレーに徹する選手でありたいなって思っていますね。
── 永吉選手のような高さ、強さ、機動力のある選手がいれば、チームとしてのプレーの幅も広がります。
松井 佑也のポジションはすごく重要なポジションですよ。
永吉 ありがたいことですよね。そういう意味でも今はいろいろなことができる楽しさもありますね。チャレンジできるところもあるし、自分の良さを出せるところもある。それはやっていてすごく楽しいです。
松井 Bリーグにはいないですよ、こういう日本人ビッグマンは。
永吉 そうなんですよね。
松井 一番近いのはアイラ・ブラウン(大阪エヴェッサ)かな。
永吉 そうですね。あとは(小野)龍猛(千葉ジェッツふなばし)さんとか……でも最近は龍猛さんも4番をやっていないか。
松井 もしくは(竹内)譲次(アルバルク東京)か。でも譲次も外からのシュートは打っているけど、2番、3番を守ることはほとんどしていないと思います。太田敦也(三遠ネオフェニックス)は外も打たないし、2番、3番にもつかない。(竹内)公輔(宇都宮ブレックス)もそう。だから佑也は今のバスケットのトレンドである、何でもできるオールラウンドの3番、4番……ドレイモンド・グリーン的な感じかな。
永吉 いいですねぇ。
松井 あとはパスとか、プレーメイクができたら、それこそグリーンみたいな選手になるんじゃないかな。
永吉 確かにちょっと意識しているところはありますね。(チームに)エナジーを与えられるような選手ですし。キャラ的にも僕はそういうキャラだと思うんで。
松井 オフコートではああいうキャラです。「わぁ~」って叫んだり、楽しい感じ(笑)。
── それは知っています。
永吉 ありがとうございます。それは昔からっスね……ハハハ(笑)。
京都ハンナリーズ 松井啓十郎 × 永吉佑也
進化への渇望が僕たちを突き動かす
part1「強みを生かしたコンバート」
part2「進化する“ピュアシューター”へ」
part3「シューターの10分の1、コンバートの1分の1」
part4「読者に問う。永吉が“グリーン”なら、KJは?」
文 三上太
写真 沼田侑悟