エナジーの部分で信頼できる
第12節を終え、中地区の首位を走る信州ブレイブウォリアーズ。バイウィークに行われた天皇杯2次ラウンドでは、三遠ネオフェニックスを相手に69-44で完勝し、B1勢以外で唯一駒をひとつ進める。ファイナルラウンド進出を懸けた宇都宮ブレックス戦、前半は7点リードして折り返したが、惜しくも65-74で逆転負けを喫した。しかし、B2チャンピオンとしてのプライドを持って戦い、その実力を示すことができた。
自信を持って臨んだ天皇杯明けの初戦は、同じ中地区3位の東京エクセレンスと対戦。初戦は80-67で快勝したが、「プロの世界にも関わらずあんなにハートがない、エナジーがない(前半の)20分はけっして許されるものではない」という勝久マイケルヘッドコーチのコメント通り、2戦目は前半に最大28点差をつけられ、69-79で敗れている。
天皇杯での宇都宮戦から2年目の大崎裕太が先発を担っている。東京EX戦に敗れたあと、「出だしで完全に僕らのエナジーがゼロで、エクセレンスの方が100であり、それが原因で出だしから一気に行かれてしまいました」と反省点を挙げた。勝久ヘッドコーチは「エナジーを持ってプレーしているか、集中しているかどうかということに対し、彼は疑問に思ったこともないし、心配はしていない」と大崎に全幅の信頼を寄せる。東京EXに敗れた試合では、3Pシュートを7本放って1本も決められていない。「これをきっかけに調子を上げて欲しかったが、シュートが入っても入らなくてもエナジーの部分で信頼できる。理解力が高い頭の良い選手であり、ハートもある。スタッツを残していなくても、とても評価の高い選手」と期待されている。
ルーキーだった昨シーズンは開幕戦から先発を任されるも、途中からベンチスタートに役割が変わった。逆に今シーズンは、栗原ルイスがケガをした影響もあるが、先発での出場機会が回ってきた。
「オフェンスはピック&ロールを使って良いプレーメーカーになること。ディフェンスでは、僕はガードで背も低いのでやっぱりハッスルしなければならないですし、そこが求められているところです。スタメンでも、ベンチからでも変わらずに、そこは徹底しなければいけないです」
B1との差を痛感できた天皇杯
B1クラブとはじめての公式戦を経て、「ブレックス戦は出だし良く入れましたが、向こうは負けられないというプライドがあったと思いますし、40分間徹底して激しいディフェンスを継続してきました。僕らは逆に、後半はディフェンスでもオフェンスでも質が落ちてしまい、その部分を40分間続けられるかどうかがB1のチームとは違いました」とその差を痛感する。
B2では16勝5敗と大きく勝ち越してはいるが、「毎回どっちかの試合が良くても、どっちかが悪いということが今シーズンは多い」という点を大崎は感じていた。「いかに2日間集中し、特に2日目のエナジーをどう上げるかをチームでもっと共有していかなければならないです」という課題がそのまま東京EX戦で現れてしまった。「40分間、その質を上げ続けられないのが、まだこのような甘さにつながっています」と続け、それもB1との違いである。