渡邊 いいことも言うやないの(笑)。ゾノ(寺園)のことは大学時代から一方的に知ってましたが、バスケへの情熱をストレートに表現できる選手だし、練習でもキレのあるプレーが光ってます。菅野さんは前に試合したときからすごくシュートが入る選手という印象があって、それはここでも変わりませんね。練習を見ていても自分がやるべきことをやり続ける姿勢を感じるし、そこは見習わなければと思っています。ただ、“しょうた”という呼び名を先に取られてしまって“ナベ”になったのがちょっとね。できれば返してほしいです。
寺園 あっ僕も田渡(修人)さんと同じ“しゅうと”なので“ゾノ”になりました。
渡邊 一緒やな。悔しいな(笑)
菅野 僕から見た渡邊くんは…
渡邊 菅野さん、ここはもう“ナベ”でいいですから(笑)
菅野 ナベの印象が強く残ったのは2年前にアースフレンズと戦った試合です。こいつの活躍で負けたんですよ。勝負所できっちり決めてくるうまい選手だなあと思いました。それは今も同じですね。違ったのは見た目よりずっとまじめだったことかな。
渡邊 なんですか、それ。
菅野 いや、センスがいいから、そのセンスで何でもできちゃう選手なのかと思ってたんだよ。ところが実際はものすごく練習熱心で、わからないことはすぐ質問するし、とにかくまじめ。いい意味で裏切られました。ゾノのプレーは前からYouTubeとかで見てたんですが、ドリブルのスキルやスピードやハッスルプレーや自分にないものを持ってる選手だと思ってます。性格もめっちゃ可愛いですよ(笑)。年齢に関係なくこの2人から学ぶものは多いし、今は一緒にやっててほんとに楽しいです。
── これからチームにどんなプレーで貢献していきたいと思っていますか。
菅野 夏の練習ではスキルコーチの(田中)亮さんにドリブルとかステップとか基礎から教わることができて、それは間違いなく自分のプラスになっています。日本人選手の中ではアツさん(太田敦也)の次に大きいので、今シーズンは3番、4番をやることになると思いますが、いずれも身体を張って全力で臨みたいです。オフェンスではピック&ロールから自分がポップアウトして3Pシュートを狙うとか。3Pは自分の武器だと考えているので、そこはしっかり打ち切って貢献できればと思っています。
渡邊 まずここは専用の体育館があっていつでも練習できるし、先輩たちはほんとにいい人ばっかりでスーッと溶け込めたのがよかったです。僕の持ち味はドライブからの得点や切り崩してチャンスを作ることだと思っているので、その精度をさらに上げていくことを意識してます。ピック&ロールの使い方とかディフェンスは今後の課題になりますが、その部分でも貢献できるように頑張りたいですね。
寺園 自分がどれぐらい通用するかはまだわかりませんが、たとえ5分でも3分でもコートに出られたらその時間に命を懸けるぐらいのつもりでプレーしたいです。ディフェンスもルーズボールも泥臭く頑張って流れを変えるような選手になるのが目標です。得意としているフローターシュートにも注目してください。伊藤達哉(京都)、中山拓哉(秋田)、関野剛平(北海道)、三ツ井利也(信州)と、東海大の同級生たちがみんな活躍しているので、今はそれもモチベーションになってます。
菅野 開幕が待ち遠しいよなあ。
寺園 考えるだけでわくわくしてきます。
渡邊 開幕まであと僅か。皆さん、三遠、並びに僕たちの応援よろしくお願いします!
文 松原貴実
写真 安井麻実