── 田口選手は高校からバスケットを始め、周りの選手はミニバスや中学から始めた選手が多く、経験の差がビハインドでもあるはずです。しかし、3Pシューターとして活躍されることはセンスの部分が大きいかもしれませんね。
いやぁ〜センスというか……周りの人たちに恵まれましたし、運もあったと思います。シューターとなったのは秋田でプロになってからですし、バスケットを始めた頃はセンターでした。そこから少しずつポジションが上がっていって、ようやくプロになってシューターとなりました。その経験から他のポジションの気持ちが分かるので、遠慮なくできているところは本当に良い環境だったと思います。
── センターだった高校の頃も3Pシュートを打つ機会はありましたか?
ガッチガチのセンターでした。3Pシュートなんて打ったら怒られました。「お前が打ったら誰がリバウンドを獲るんだ!」と常に言われてましたけど、3年生の最後の大会になったら、大学に向けて外のプレーも覚えないといけなかったのでやらせてもらいました。
── 高校3年となって少しずつ3Pシュートも意識し始める中、初めて公式戦で決めた試合を覚えていますか?
初めてですか?打っちゃダメだと言われていても、打ちたいときがあるじゃないですか。ショットクロックが無くなるタイミングで、外に出ていたので打ったら入ったというのは記憶にあります。ちゃんと3Pシュートを目指して決めたのは、最後の3年生のウインターカップ予選。それこそ能代工業戦で3〜4本決めたと記憶しています。
── やはりセンスがあったわけですね!
いや、練習しました(笑)練習したからです。
── センスとともに並々ならぬ努力があったからこそ、シューターとして確立できた今がある。そのためにどんな意識で練習に取り組まれていましたか?
意識の部分では「負けたくない」というのが一番最初にあります。目の前に倒せそうな敵がいたら、まずはその相手に勝つことを目指して努力していました。その相手の長所と自分の短所を比べて、劣っている部分を補わなければならないし、負けたくないと思って練習していました。その「負けたくない」意識が行動に現れたことが、今の良いメンタルにもつながったと思います。
── Bリーグ元年は苦戦を強いられていますが、旧NBL勢と対戦してみた印象は?
やっぱりディフェンスは厳しいですし、上手いです。フィジカル面でもバスケットIQの面でも一人ひとりが上手いですし、それがチームとなってまとまったときの強さは計り知れないなというのを実感しました。でも、それがワクワクする部分でもあります。