しかしながら、個人スタッツから算出される『EFF』だけでMVPを決めてしまうのは早計である。勝たせなければ、本当の意味でチームに貢献したとは言えない。そこで『EFF』に加え、チーム成績や出場時間、勝率前年比などをポイントとして加算しながら、本当に勝利に貢献した選手を絞り込む。稚拙な独自マトリックスのトップに立ったのがエドワーズだった。最終的に、MVP候補は田中との一騎打ちとなる。データの裏付けを示したことで風向きが変わり、思わぬ票が動いたことでMVPはエドワーズに決まった。
強豪ひしめく東地区のチャンピオンであり、リーグ制覇こそ届かなかったが天皇杯2連覇を果たしていることもプラス要素となった。司令塔の富樫勇樹が引っ張る千葉のトランジションバスケットが、エドワーズの加入によって体現できたことも大きい。『EFF』は22とリーグ6番目ではあったが、スター軍団ゆえにスタッツが割れるので致し方ない。平均18・1点を挙げ、2013-14シーズンに来日して以来、最高得点を記録した。フィールドゴール成功本数420本は昨シーズンより90本も多く、チームトップの活躍である。その機動力を生かしたディフェンスでの貢献も大きく、千葉の大黒柱となった。
速い展開が多いBリーグには欠かせないのが走れるビッグマンであり、その筆頭にいるのがMVPのエドワーズだ。
ギャビン・エドワーズ選手からのコメント
“Thank you so much for choosing me for this award! There are many great players in the B. League, and to be chosen by the media as the MVP is truly one of my greatest accomplishments as a basketball player! I like to give a big thank you to the Chiba Jets organization and especially the boosters for their Incredible support this year! GO JETS!!!”
私をこの賞に選んでいただいて誠にありがとうございました! 素晴らしい選手が数多くいるB.LEAGUEでメディアの皆さんからMVPに選んでいただいたことは、まさに私のバスケットボール選手として最高の業績のひとつであることは間違いありません! 千葉ジェッツの皆さん、そして、特に今年「とてつもない」サポートをしてくださったブースターの皆さん、本当に感謝しています! GO ジェッツ!!!
文 バスケットボールスピリッツ編集部
写真 安井麻実・吉田宗彦