今シーズンもいよいよ終盤にさしかかり、レギュラーシーズンも残すところあと5試合となった(4月7日現在)。アルバルク東京は現在千葉ジェッツ、栃木ブレックスに次ぐ東地区3位の成績だが、ワイルドカード枠ではすでにチャンピオンシップ進出を決めている。残り5試合の勝敗いかんでは2位に浮上するチャンスも残されている状況だ。そんな中で小島は今の自分をどう捉えているのだろうか。
「昨シーズンに比べて自分のディフェンスの強度は間違いなく上がっていると思います。プレーオフに入れば相手のガード陣の(プレーの)強度も確実に増すと思うので、ガンガンプレッシャーをかけてそれをシャットアウトしたい。それは自分に求められる仕事の1つだと思っています。現在僕はベンチスタートですが、(スタートで出る)安藤さんはピック&ロールも巧いし、バランスもよくフィニッシュも巧い。それはまだ自分に足りないところですね。今の時点では、切り崩してクリエイトする力は安藤さんの方が上だと感じています」。だが、もちろん自分にもストロングポイントはある。「ディフェンスと3ポイントシュートでしょうか。特にディフェンスでは負けていない自信があります。ストロングポイントというのとは少し違いますが、去年と比べたらメンタル面も鍛えられました。自分の力不足でチームを勝たせられなかったと感じるときはやっぱり落ち込みますが、それも経験であり、積み重ねの1つなんだと切り替えられるようになりました。去年より成長できている、去年の自分より今年の自分の方がいいと思える。そう思いながらプレーしています」。チームの“3位”という現在地については「ディフェンスはしっかりやっていたのに最後のリバウンドがやり切れなかったとか、今ひとつ詰めが甘いところがあったように思います」と、振り返りつつも「でも、それは十分修正可能なことだし、アルバルクが目指すバスケットもぶれていません。あとは上っていくだけなので優勝の可能性は十分あります。てか、うちが優勝します」と、笑顔で言い切った。
最後の質問は今後の自分自身について。目標は?と尋ねると、「漠然した答えですけど」と前置きした後「とにかくもっと巧くなりたい。選手としてもっとレベルアップしたいです」と、答えた。必要なのは毎日小さな一歩を重ねていくこと。「そうすれば自分は必ずもっと上に行けると信じています」――
part1【兄にあこがれ、兄を超えたいと思った】
part2【ケガに泣き、ケガを乗り越えた先に『プロの道』があった】
文 松原貴実
写真 吉田宗彦