4番・PF ジェフ・ギブス (栃木ブレックス)
このポジションはギャビン・エドワーズ(千葉ジェッツ)と迷ったんですが、トヨタ時代一緒にプレーしてその能力をよく知るジェフを選びました。彼の長所は沢山あります。いいスクリーンをかけて味方を助けてくれますし、長い手が予想外のところから伸びて中途半端なパスはあっさりスティールします。そして、何と言ってもあのパワー!サイズがないと思って舐めてると痛い目に遭いますよ。リバウンドも強いし、スペースの取り方も上手い。鍛え抜かれた身体を生かしきっちり仕事をしてくれるので、味方にすれば最高に頼りになる選手です。
5番・C ジョシュア・スミス(富山グラウジース)
昨シーズン京都で一緒に戦ったジョシュアは公称208cm、138kgとなってますが、実のところ150kgぐらいあるんじゃないですかね。とにかく1人では絶対に止められません。相手がダブルチームに来ないなら80%は決め切ります。つまり相手はダブルチーム、もしくはトリプルチームで守るしかなく、彼がいることで周りはオープンになる。おのずとチームの攻撃カードが増えるわけです。やや機動力には欠けますが、そこは周りの選手が動けばいい。ああ見えて結構器用でパスが上手いのも魅力の1つです。
プラス1 橋本竜馬(琉球ゴールデンキングス)
シュート力があり、ディフェンス力があり、ゲームコントロールもできるベストポイントガードの1人です。もちろん、正規のポイントガードとしても遜色はないですが、途中から出て流れを変える仕事も任せられます。クレバーなので全ての選手の特徴をつかんで、それぞれのやりたいことをコーディネイトするのは得意なんじゃないでしょうか。ベンチに彼がいてくれることは非常に心強いことだと思います。
数多い有力選手の中から6人を選ぶのは難しいことですが、今回フォーカスしたのは選手が放つ色です。自分が得意なものを持ち、それをいかに色濃く出せるかというのを選考基準にしました。突出したものを持つ反面、サイズであったり、機動力であったり、それぞれ何かしら“苦手なもの”もあります。全体を見ると田中大貴以外オールマイティーな印象の選手がいないので、若干デコボコ感がありますが、役割分担がはっきりしていてどこで攻めてもアドバンテージが取れるチームだと言えます。誰かの“苦手”は誰かの“得意”でカバーすれば良いこと。オールマイティーな選手を集めるよりずっとおもしろくてワクワクするチームになると思うんですがいかがでしょう。
岡田優介
プロ選手でありながら、公認会計士の資格を持つバスケット界のミスター文武両道。活躍の場は広く2013年には日本バスケットボール選手会を立ち上げ、初代会長に就任、現在は3×3の『TOKYO DIME』の選手兼オーナーも務める。勝負強いクラッチシュートには定評があり、心技両面で京都ハンナリーズを牽引する存在と言える。
5+1人を選ぶルール
1.日本でのプレー経験があれば過去にさかのぼって現役でなくともOK
2.外国籍選手は何人でもOK
3.自分を入れるか入れないかは自由
4.また、自分で独自のテーマ設定をすれば上記の限りではない
文 松原貴実
写真 安井麻実