選手が選ぶ理想の5人(と、もう1人)。バスケファンならば誰しも一度は考えたことのある「理想のチーム」。今回は川崎ブレイブサンダース(掲載当時・現栃木ブレックス)の栗原貴宏選手に「ベスト5とシックスマン」を選んでいただきました。
※本記事はバスケットボールスピリッツのWEB化に伴う、2018年5月末発行vol.21からの転載
前回(Vol.19)の石崎巧選手(琉球ゴールデンキングス)と似たような感じなんですけど、今シーズンのB.LEAGUEでプレーしている選手で、なおかつ僕が所属する川崎ブレイブサンダース(2017-18シーズン当時)以外でベスト5+1(ポジション別の5人とシックスマン)を決めました。
1番・PG 田臥勇太(栃木ブレックス)
やはり経験もすごいし、流れを作れる選手です。ルーズボールなど泥臭いところを、ベテランの田臥さんが率先してやることでチームに流れが来ていると感じます。それくらい流れを引き寄せる力を持っている選手です。もちろんファストブレイクでのパスもピカイチですし、たまにスイッチしたときにマッチアップするケースもあるんですけど、ほぼ抜かれています。クイックネスがすごい。止めたという記憶はまずないですね。
2番・SG 比江島慎(シーホース三河・現栃木ブレックス)
ドライブ、1対1、ピック&ロール、フィニッシュ……それがフローターだったり、体をぶつけてきて打つとか、そうしたバリエーションはB.LEAGUEでもナンバーワンじゃないかと思います。マッチアップをしても、ドライブのリズムがほかの選手と少し違いますよね。自分が振られて「あっ」と思って、次の動作に反応したときにはもう逆を突かれているんです。切り返しが速くて、一度向かったところから小さくポンポンとドリブルを突いて逆に行く。見ていたら簡単そうに見えるんですけど、あれをやるのは相当難しいですよ。何とかコースに入って止めたと思っても、そこからロールしてくるし……一度止めてもその次があるから止めにくいですね。
3番・SF 金丸晃輔(シーホース三河)
なんといってもシュート。3ポイントシュートもそうだし、2ポイントシュートも、フリースローもすべて……シュートを打たせたら右に出る者はいないんじゃないかと思います。しかもシュートに関する調子の波がB.LEAGUEの中で一番小さいように思います。コンスタントに決めてきて、調子が悪くても決めてくる印象があります。また普通の選手との間合い、つまり「これくらいじゃシュートは打たないだろう」と思える間合いでも必ず打ってくるので、彼を守るときはそれよりもう半歩近づくようにしています。オフボールの動きもすごい。ポケーっとしたところから急に動き出すので(笑)、ディフェンスとしては判断を誤ると簡単にシュートを打たれてしまうんです。ちゃんとディフェンスを見ているから、スクリーンの使い方もうまいんですよね。