2年間のブランク「もう引退しようかなぁ」
Bリーグは残る2チームに絞られ、最大3試合を残すのみとなった。それ以外はオフに入り、異なる舞台でバスケを魅せる選手も少なくない。5月20日より新シーズンが開幕した3×3.EXE PREMIER JAPAN 2023。昨シーズンのチャンピオンであるUTSUNOMIYA BREX.EXEは、フィリピンで開催された3×3ワールドツアーと日程が重なったため、U24の若い選手たち(井手啓人、ギバ賢キダビング、星川堅信、嘉数啓希)で参戦したが予選敗退。開幕日を制したのは、今年の日本代表候補3人(落合知也、保岡龍斗、小澤崚)を擁するALPHAS.EXE。オリンピアンであり、秋田ノーザンハピネッツの保岡がMVPに輝いた。翌2日目は東京と神戸で残る多くのチームも開幕戦に臨み、TRYHOOP OKAYAMA.EXEとLEO BLACKS SAGA.EXEがそれぞれ1つ目のタイトルを手にした。
今シーズンより6チームが新たに加わった(BRIDGE LINE.EXE、ASUKAYAMA CHERRYBLOSSOMS.EXE、IKEBUKURO DROPS.EXE、MP3.EXE、YOYOGI INFINITE.EXE、LAST ONE FUKUOKA.EXE)。そのうちの3チームが開幕戦を終え、ASUKAYAMA CHERRYBLOSSOMS.EXEが記念すべき1勝目を挙げた。MP3.EXEとYOYOGI INFINITE.EXEは5月28日(日)の焼津漁港で、LAST ONE FUKUOKA.EXEは6月4日(日)にららぽーと甲子園で、それぞれRound.2より登場する。
新規チームのひとつであるIKEBUKURO DROPS.EXEは、HACHINOHE DIME.EXEに13-22、続くESDGZ OTAKI.EXEにも14-22、いずれも最後にダメ押しの2ポイントシュートを決められてKO負けを喫した。「新規参入チームなので、自分たちのバスケットをこれから作って行く段階。今日は負けてしまったけど、次につながる試合でした」と中村友也は前を向く。チョモの愛称で知られ、大阪エヴェッサや千葉ジェッツなどで活躍したプロバスケ選手である。
「もう引退しようかなぁ、と思ってたんですよね。コロナ禍によってプレーから離れてしまい、2年間も3×3.EXE PREMIERに出ていなかったので。でも、こうやってまたチャンスというか、きっかけをいただいたので、やるからにはがんばろうかな、と思っています」
この2年間を振り返ってもらえば、「昨年は交通事故に遭い、今年に入ってから体を壊して入院。その後に骨折……厄年なんですよ。ギプスが取れたのも2週間前。そして今、3×3.EXE PREMIERに出てます」という鉄人っぷり。外国籍選手も増えている昨今の3×3ゆえにインサイドで身体を張って守り、オフェンスでは2ポイントシュートを決めてみせた。