「第71回全日本大学バスケットボール選手権大会」(以下インカレ)が開幕し、2日目には早くも出場32校の半分が敗れ去る。今大会唯一の男子初出場チームである札幌学院大学は、東海リーグ1位の中京大学と対戦。第1クォーターは20-17とリードし、期待が高まる。「最初に競ることはできましたが、そこから離されてしまうところが北海道勢の課題です。もう少しがんばれたら良かったのですが…」とポイントガードの皆川悠太(札幌創成高校)は試合を振り返る。第2クォーターは10-30で逆転され、終わってみれば65-100、初戦で姿を消した。だが、皆川は、「自分たちのできることは出し切れたと思います」と清々しい表情を見せる。この経験を糧とし、「残るメンバーはこれからがんばって欲しい」とバトンを渡した。
中京大学は平均身長183.7cm、194cmの中崎圭斗(福岡大大濠高校)を筆頭に190cm台が4人いる。対する札幌学院大学も同じく190cm台が4人おり、平均182.9cmと遜色ない。しかし、札幌学院大学の32本に対し、アグレッシブさで上回った中京大学に42本のリバウンドを許してしまう。「相手の方がリバウンド時に1枚も2枚も飛んできていたので、そこを取られてしまってパスアウトされてシュートを決められてしまいました」という差が勝敗を分けた。
入学時は3部からスタート「4年生になったら絶対にインカレに行くぞ!」
190cm台の上級生を揃える札幌学院大学は、満を持してインカレにやって来た。「僕らは3部からはじまりました。北海道は1部の上位2チームしか出場できず、最初はインカレとは無縁のチームでした」というのが入学当初である。松橋修平監督が新たに就任するとともに、「そこからメンバーを集めて再始動し、一年一年昇格していきました。『4年生になったら絶対にインカレに行くぞ』という目標を持ってはじまりました」と皆川は明かす。
「3部からスタートし、そこから一年一年昇格していき、昨年はじめて1部で戦いました。でも、結果は5位で終わり、先輩方をインカレに連れて行くことはできませんでした。その先輩方の思いを背負って、今年こそ絶対にインカレに行くことを目標に掲げ、実際に出場できたことは僕らの誇りです」
目標を達成できた充実感よりも、「負けてしまったのでやっぱり悔しいです。1回戦は勝ちたかったです」とようやくたどり着いたインカレでもっともっと戦いたかったのは当然である。