本音をぶつけ合ったチームミーティング
今シーズン開幕後も3×3活動のために、小林大祐が不在の時期が続いた。チームハイの平均20点を記録するニコラス・カナー メドリーと、同じく二桁得点を挙げていたウィル・クリークモアがともに7試合で戦線離脱。ポイントガードの二ノ宮康平もケガをし、新戦力が揃わない苦しい状況に見舞われている。茨城ロボッツは現在6勝9敗で、東地区4位と出遅れている。
前節の越谷アルファーズ戦を終えたあと、「平尾も時間制限がある中でのプレーだった」とアンソニー・ガーベロットヘッドコーチは明かした。試合だけではなく、そこへ向かう準備にも影響する。「この3週間はなかなか5on5の練習もできなかった。実際にはプレーの確認や個人ドリルしかできず、それらはチームが向上するために直結するものではない」となかなか先に進めない。
11月2日の越谷戦に敗れ、今シーズン2度目の3連敗を喫した。その試合後、ホテルに戻ってからも「夜遅くまでずっとチームミーティングをしていた」と眞庭城聖は言い、選手とスタッフがこの状況を打破するために本音をぶつけ合った。連敗が続き、このままチームが崩れてもおかしくはない。だが、キャプテンの眞庭は負の流れを止めるため、「勝ち負け以上に、アウェーにも関わらずブースターが多く来ているのだからエナジーを見せよう」とチームを鼓舞する。その結果、翌日は延長戦の末、100-95。ベンチ裏で声援を送り続けたファンとともに、4試合ぶりの勝利を味わうことができた。
ケガ人が多い茨城だが、ベンチメンバーにとってはチャンスである。越谷に勝利した試合では、ルーキーの鶴巻啓太はキャリアハイとなる21分間出場し、9点を挙げた。5分に満たない出場時間が続いたベテランの友利健哉も、茨城へ移籍後最長となる22分間コートで戦い続けた。要所で得点を決めた久保田遼はピンチを凌ぐ。ガーベロットヘッドコーチは、「彼らが見せたハードな戦いが今は必要であり、彼らを誇りに思っている」と称えた。
帰化選手のジャーラ志多斗に至っては、前日まで体調不良だった。外国籍選手がダニエル・オチェフしかいない中、「(アレクサンダー)ジョーンズ選手を抑える非常に大きな役割を果たしてくれた」とガーベロットヘッドコーチは労う。苦しみながらも全員でつかんだ勝利であり、上向くきっかけにしたい。
「そのためにも日本人選手の活躍が必要だ」(ガーベロットヘッドコーチ)