「今シーズンはもっとアグレッシブにプレーしても良いのかな」
開幕2戦目でキャプテンの山本麻衣が足を負傷し、戦列離脱したトヨタ自動車アンテロープス。チャンピオンの富士通レッドウェーブに挑んだ第2節は、2年目の横山智那美がはじめて先発を任された。「山本選手がケガをしてしまったので、オフェンスでもディフェンスの部分でもチームとしてその穴を埋めないといけないことはすごく感じています」と重責を背負いながらコートに立っていた。
桜花学園高校3年次のアーリーエントリーから数えて3年目。昨シーズンは半分程度の15試合に出場し、プレータイムは平均約7分。オフには3ポイントシュートなど課題に取り組んできたが、「試合経験もほとんどなく、すべてがうまく行くとは思っていません」と足元を見つめながら迎えた今シーズン。先発で臨んだ富士通との2試合は、「私の良さは全然出せなかったです」と肩を落とす結果となった。
発展途上段階の横山は、「ガードとしては身長がある方なので、リバウンドが今のチームにはすごく必要です。高さで圧倒できるような大きい選手がいないので、センター陣がボックスアウトをしてくれているからこそ、まわりが飛び込んでいかないと今シーズンのリバウンドは本当に厳しくなります」とできるところから着手し、これまで平均4本の数字を残している。連日ブロックショットも決めて見せた。
一方、横山の長所はドライブアタックやジャンプシュートのオフェンス力でもある。「やっぱり得点に絡みたい」というのが正直な気持ちだった。
「オフェンスでの駆け引きが好きで、ハンドワークはすごく意識しています。でも、この2試合は少し迷いがあったかな、というのが正直な感想です。だからこそ、今シーズンはもっとアグレッシブにプレーしても良いのかな、ともこの2試合で感じました。もっと自分らしさを出していかなければいけないです」
富士通との2戦目は約14分出場し、無得点に終わった。しかし、試投数は6本と今シーズン最多を記録。今現在は試合勘を取り戻すため、「積極的に攻めて行くことを意識していました」と意図してゴールへ絡む。第4クォーターのほとんどをベンチで過ごしていた横山に残り1分36秒、ふたたび出番がまわってきた。その短い時間で3本のシュートを放っている。
「残りわずかな時間帯でも、自分で攻めていくことで試合勘を戻すしかないと思っています。点差も空いてしまっていましたが、やっぱり最後に出たからにはシュートが入らなくても打つことで感覚を戻したかったので、積極的に行きました」