セミファイナルを振り返れば、コート上での笑顔が印象的だった両チーム。リードされる苦しい場面も多かったが、そのときにこそハドルを組み、笑顔でチームメイトに声を掛け合っていた。デンソー アイリスとのセミファイナルを終えたあと、渡嘉敷は「なかなか自分自身、得点の部分でチームを引っ張ることができなかったですが、それでも信じてくれて、ベンチに帰れば『大丈夫だよ、次は行けるよ』とチームメイトが声をかけ続けてくれました」と仲間の存在が心強い。林も同じく、「本当に苦しい時間帯が多かったですが、みんなの顔を見れば、『絶対に行ける』と思いながら戦っていました」。最高のチームワークで、最後まで「いい顔」でプレーし続けるのはどちらになるのか? 笑顔の行方が、優勝へのバロメーターになりそうだ。
ファイナルはNHK BS1、そしてバスケットLIVEで生中継される。しかし、渡嘉敷は「もっともっと会場にたくさんのお客さんが来てくれるとうれしいので、皆さん待っています。そして、来てもらえれば、絶対に後悔させない試合をしますので、ぜひ皆さん会場でお会いしましょう!」と呼びかけ、最後の戦いに自信をみなぎらせる。いろんな場面で見せる選手たちの笑顔を、ぜひ会場で追いかけていただきたい。
GAME1とGAME2の前には、大学生によるスペシャルエキシビションゲームが用意された。林とともに、トヨタ自動車の佐藤京香とシラ ソハナ ファトー ジャを送り出した白鷗大学と、小笠原美奈の母校であり、シャンソンの𠮷田舞衣の妹・眞子を擁する拓殖大学が4月15日に初戦を行う。その勝者が翌日、昨年のインカレ6連覇を果たす大学チャンピオンの東京医療保健大学と対戦する。両日とも11:30よりティップオフ。クライマックスへ向かうWリーグだが、これから新シーズンを迎える大学バスケも見逃せない。
文・写真 泉誠一