今シーズンのWリーグ会場で話題を呼ぶグッズがある。総勢182人(※アーリーエントリーを除く)をミニチュア化したアクリルスタンドだ。金色の袋に封印され、誰が出てくるかは分からない。箱の中から思いを込めて引くドキドキ感が好評である。Bリーグでも見られるガチャグッズだが、大概がホームクラブの選手に限られる。しかし、Wリーグの場合は全チームが対象になっているため、その会場にいない選手も含まれる。全13チームあるWリーグだが、今シーズンの同会場開催は最大3試合=6チームなので、その確率は半分以下。応援するチームやお気に入りの選手を当てる運試しを、ぜひ会場でお試しいただきたい。
そんな話題を聞き、チャレンジしてみた。ちょっぴりワクワクしながら開封すると、目の前でウォームアップをしている選手が登場。先に挙げたとおり、会場にいない選手の方が多い。まさに、1/182の奇跡である。これも何かの縁だと感じ、トヨタ紡織サンシャインラビッツの白慶花、その本人に登場してもらった。
落ち着いたポストプレーで成長見られるビッグマン
皇后杯で初の4強入りを果たし、昨年11月21日に66-63でトヨタ自動車アンテロープスを破ってから8連勝と好調なトヨタ紡織。しかし、1月9日のシャンソン化粧品シャンソンVマジック戦は、67-68で接戦を落として連勝がストップした。現在10勝8敗で4位につけているが、試合数が少ないために勝ち点で下回る13勝1敗のトヨタ自動車、11勝5敗の三菱電機コアラーズがすぐ下につけている。
シャンソンに競り負けた試合に対し、白は「リバウンドやルーズボールを終始相手に獲られてしまいました」と反省点を挙げた。リバウンド総数はシャンソンよりも10本少ない33本に終わっている。4本のオフェンスリバウンドを取り、「そこは自分の仕事なので良かったですが、その後のフィニッシュで得点できなかったのは反省点です。ディフェンスリバウンドでも、もう少し絡んでいかなければいけなかったのに、逆にシャンソンに取られてしまいました。トータルしてディフェンスの質を上げていかなければいけないと個人的にも反省しています」と責任を感じていた。
敗れたことで、この試合を振り返れば、出てくる言葉は反省ばかり。しかし、今シーズン全体を見れば、6分以上もプレータイムが増えたことで、軒並みスタッツが上昇している。「コーチ陣から自分の強みを生かせ」と背中を押された。「ポストでしっかり体を張ることと、スクリーンを使ってまわりに得点を獲れる選手が多いので、いかに良い状態でボールを持たせるか、この2つを特に強調しています」と役割を明確にしたことで、チームの勝利に貢献している。昨シーズンまでと比較し、「これまではポストプレーは焦ってしまうこともありましたが、自分のタイミングでゆっくり攻めて良いよ、とコーチたちに言われたことによって、だいぶ落ち着いてプレーできるようになりました。スクリーンプレーはタイミングや角度などを細かく教えてもらっているので、そこは毎日練習して少しずつ身につけてきたことで、試合でも形に出てきていたかな」と成長を実感しており、しっかり数字にも表れている。