── 林選手はどうですか? 心のなかでケケケケケと思うようなこと。
林 さすがに「ケケケケケ」なんて思ったことはないですけど(笑)、インサイド陣が苦しそうなときに外で助けられるときは楽しいなって思いますね。やっぱりインサイド陣ってペイントエリア内で体を張っているし、リバウンドを取るのも大変ですよね。だからリバウンドを入らなくていいくらいの感じで決められるとうれしいですね。
宮澤 今の「ケケケケケ」で思い出したんですけど、普通の選手だったらこの間合いじゃ打たないだろうという間合いで守っているディフェンスに対してシュートを決めたときは「シッシッシッシ」って思っています(笑)。
林 思っていそう(笑)。
宮澤 「私、そこで打つんだよ」って(笑)……「私はシューターだし、打つよ」みたいな。
林 アースさんは高い打点で打てるから、それができるんですよ。めっちゃ、あるわ、それ(笑)。
宮澤 そう、ジャブステップを何度かして……あれは「シッシッシッシッシ」みたいな。
林 打たせたくないなぁ(笑)。
── 最後に、シューターとして今後どうなっていきたいか、理想像を教えてください。
宮澤 今はチームの12連覇(※)と、その先はオリンピックのことを考えていますね。その先のことはオリンピックが終わってからだと考えているので、とりあえずオリンピックで優勝するためにどうするべきかを考えています。たぶん私はこれまでとおりシューターのポジションで行くと思うので、どれだけ確率よく決められるかがポイントだと思います。一時期はドライブも考えていました。もちろんその練習にも取り組みますし、実際にハンドリングも練習しているんですけど、今求められているのはドライブじゃないってOQT前の合宿で改めて感じました。結果的にOQTは出られませんでしたけど、オリンピックで求められることは合宿のときと変わらないと思いますし、すごく大きくチェンジすることはないですね。強いて言えば、もう少しクイックで打つとか、ムービングのときのシュートの確率を磨いていかなければいけないなって思います。今はオリンピックが大きいですね。
林 私もチームの12連覇(※)に貢献することと、オリンピックに出て、活躍するのが一番の目標になってきていますね。先日のOQTでの活躍もあって、本番ではいろんな国からマークされると思うんです。でもそこよりもワンランク上のスピードであったり、クイックモーションだったり、できることはもっとたくさんあると思っています。それを踏まえた体づくりやシュートの精度……さらにパスも、ドライブもできると守りづらいと思うんですね。今はトムさんに「ドライブに行かなくていい」って言われているんですけど、結果さえ出せばたぶん認めてくれるし、そういうところもやっていけたらなって思います。
宮澤 今は一緒に頑張ろうって感じですね。キキとはJX-ENEOSでも日本代表でもずっと一緒だから、一緒に頑張ろうって感じですね。
※本件の取材は3月3日、プレーオフ開催中止の発表前に行われました
JX-ENEOSサンフラワーズ 宮澤夕貴 × 林咲希
指の先まで魂を込めて
part1「実は2人とも○○なんです。」
part2「打ってきたという自信が無心を呼び込む」
part3「シューターとしての自負が高みへと導く」
文 三上太
写真 吉田宗彦