――さくら選手も早くから注目を集めた存在でしたが『赤穂さくらの妹』として見られるのは嫌ではなかったですか?
そういうのは全然なかったです。嫌じゃなかったし、プレッシャーも感じませんでした。もちろん一選手としては負けたくない気持ちはありますけど、自分が戦うのはそこではないと思っているので。あっ、けど(Wリーグの)新人王だけは違いましたね。姉が先に受賞したので、それは絶対自分も取りたいと思いました。そこだけは負けたくなかったです。取れて本当によかった(笑)
――デンソーに入ったのもさくら選手の存在があったからですか?
姉がいたことが全然関係ないわけではないですけど、それが大きな理由かと言えば違います。うーん、やっぱり“熱„でしょうか。いくつかのチームからお話をいただいたのですが、デンソーが1番自分を必要としてくれているというか、そういった熱を感じました。
――Wリーグの舞台に立った感想は?
どの選手も1人ひとり自分の武器を持っていて、その人しかできないもの、その人の色があるなあと感じました。
――その中で今シーズンは自分の色をより濃く出していきたいですね。
はい、出していきたいです。自分がチームの中で求められていることの1つは点を取ることだと思うんですが、昨シーズンを振り返るとその仕事にムラがありました。ルーキーというのを言い訳にしないと決めていたのに、やっぱりどこかでちょっと引いちゃうところがあって、それさえなければもっとできたはずだという気持ちがあります。今年はそこを修正したいです。
文 松原貴実
写真 安井麻実
1 2