コロナ禍でやむなく中止となった試合もあり、足並みこそ揃わなかったがWリーグはレギュラーシーズンを終えた。19勝5敗(勝率79.2%)で勝ち点43のENEOSサンフラワーズが1位通過。しかし、勝率では2位トヨタ自動車アンテロープスが90.9%(20勝2敗/勝ち点42)、3位デンソーアイリスは81.8%(18勝4敗/勝ち点40)、5位富士通レッドウェーブも85.0%(17勝3敗/勝ち点37)で上回っている。これまでの戦績だけでは予想できない混戦が期待される「Denka Presents Wリーグプレーオフ 2021-2022」は、4月2日(土)より一発勝負のセミクォーターファイナルから開幕する。
プレーオフに先駆け、Wリーグ二代目公式応援アーティストとして発表された「フィロソフィーのダンス」とのコラボも本格始動しそうだ。「公式応援ソングのリリースや各試合会場でのパフォーマンスなど、コラボレーション活動を実施してまいります」と発表されたとおり、「ロック★with you」の配信がすでにスタートし、会場を盛り上げてくれている。こちらのMV完成も待ち遠しい。4月16日(土)より2戦先勝方式で争われる日本一を決めるファイナルは、今シーズン開幕前の公約どおりに「1万人アリーナ」の代々木第一体育館で開催が決定。フィロソフィーのダンスを迎えるにも十分な舞台が整い、試合会場でのパフォーマンス実現を祈るばかりである。
※4月1日更新。Wリーグ公式応援ソング「ロック★with you」MV完成!
アイドルから本格派まで、絶妙なグラデーションが魅力
フィロソフィーのダンスの名を最初に知ったのは、3年ほど前。ふとラジオから「R&Bをベースにしたアイドルグループ」という紹介に耳が傾く。ただ、そのときはアイドルという言葉に対し、正直言って聞き過ごしてしまった。
2020年9月「ドント・ストップ・ザ・ダンス」でメジャーデビューを果たし、ふたたびその名を耳にする機会が訪れる。「カップラーメン・プログラム」という楽曲があるが、フィロソフィーのダンスをラーメンで例えるならば、グルーヴを奏でるバッキングトラックがどっしりとしたスープであり、そこに彼女たちが醸し出すハーモニーが麺となってしっかり絡み合うようなイメージ。アイドルとしてデビューしつつも、骨太なR&Bを軸としながらライヴを重ねてきたその実力に、今度は魅了されてしまう。
本格的な歌唱力を持つ日向ハルからキュートボイスな十束おとはまで、そのグラデーションが魅力であり、フィロソフィーのダンスという唯一無二な「ベスト・フォー」を形成する。迫力ある歌声でR&Bを前面に引っ張る日向ハル。対して、十束おとはの歌声は歌詞がカタカナとなってビュンビュンと飛んできて、デコピンを喰らわせられているような快感さがある。十束おとはのラップパートも聴いて見たいと思っていたら、公式YouTubeではお風呂でm-flo「Come again」のカヴァーを披露しているので要チェックだ。
奥津マリリはシンガーソングライターとしても活動する本格派。歌う姿を最初に映像で拝見したときの印象は、“清純派DOPE”。見た目とは裏腹に、R&Bマナーに則ったヴォーカルは満点の聴きごたえ。セクシーさがR&Bには欠かせない。それは男性アーティストも同じであり、70年代はマーヴィン・ゲイやアル・グリーンが歌えば、女の子たちはバタバタと失神して倒れていった。同じようなフェロモンが奥津マリリにも標準装備されており、気が付けばその歌声の虜になってしまう。