カナダの大学4強に入る強豪・ビクトリア大学を迎え、「三菱電機カップ 関東大学バスケットボール連盟創立90周年記念試合」が開幕した。ファーストシュートはどちらも3Pを決め、序盤から大きく得点が動く。1Qだけで日本学生選抜(以下日本)は3本、ビクトリア大学は5本もの3Pシュートを沈めて23-21。さらに日本は#6バランスキー ザック選手の3P、先発出場を果たした新人王#17馬場雄大選手が速攻からダンクをねじ込み、一気に流れを呼び込む。激しいディフェンスから速攻を決め、#11笹山貴哉選手が3Pで前半を締めくくり、46-33と13点差をつけてハーフタイムを迎えた。
池内泰明ヘッドコーチが目指すバスケスタイルは90点以上を挙げるハイスコアゲーム。試合前、「90対80くらいで勝つ試合をしよう」と話して臨んでいた。その狙い通り、前半で46点を挙げた。得点が動けば、見ていてもやっぱりおもしろい。しかし後半、「リードしていたこともあり、ちょっと堅めに入ってしまった」と池内HCは振り返る。それにより、前半のような流れが止まり、得点も止まってしまった。PGの笹山選手も「疲れて来たことでウイングが走れず、センターも遅くなった3Qは、セットオフェンスが中心となった」と言う。ビクトリア大学に連続得点を許し、60-57。13点差あったリードが、3Q終了時点で3点差まで縮められてしまった。
1Qこそ3P攻勢で来たビクトリア大学であったが、4Qは高さと強さを生かして日本に襲いかかる。#8テレル・エヴァンス選手らがアグレッシブな1on1から得点を重ね、#4ジョン・ウォルドゥ選手のジャンパーで4Q早々に逆転を許す。「相手はパワープレイで来た分、ちょっと受けてしまった」と池内HC。前半はコンタクトを嫌っていた感のある#12クリス・マクラフリン選手だが、終盤は器用にゴール下を制し、リードをキープ。最後まで諦めずに攻め抜いた日本は残り2.3秒、笹山選手が3Pシュートを決め80-82。しかしあと一歩及ばず、80-84でビクトリア大学が逆転勝利し、初戦を終えた。