早稲田大学50-38日本経済大学。ディフェンシブなチーム同士の対戦は、ロースコアゲームとなった。しかし、お互いに相手の攻撃の芽を摘むプレスディフェンスは、見応えがある試合でもあった。諦めずに追い上げていった日本経済大学が、関東5位の早稲田大学を苦しめていく。選手を次々と入れ替えながら、ハードにディフェンスをしていった日本経済大学は、ベンチに戻る選手に対し「次の出番までしっかり休め」という声が聞こえてくる。それだけ体力を消耗しながら、チームとして守り抜いたのが分かる。日本経済大学は15人中、4年生はたった2人だけ。キャプテンの大城 宏太選手とともに、ハードワークを続けた小川 翔吾選手に話を伺った。
ー 大学バスケ最後の試合となってしまいましたが、戦いを終えた心境は?
4年間いろんなことがありましたが、それらを乗り越えてチームが一つになって、一生懸命戦えて最後に良いゲームをすることができました。
ー ディフェンスをがんばり、ファウルも少なくとても締まったナイスゲームでした。
昨年も1回戦で戦った早稲田大学(昨年は38-87で敗退)であり、今年こそ勝とうと話していました。オールコートでのつなぎの練習や、相手はピック&ロールがうまいので、その対策となるディフェンスをインカレまで取り組んできました。
ー 非常に鍛えられていたという感じを受けましたが?
この1ヶ月間はすごく追い込んで練習してきました。
ー 敗れはしましたが、収穫もあったのではないでしょうか?
インサイドでは自分たちのタイミングでしっかり攻めることができるように練習してきましたが、みんな自信を持ってプレイしていたことで早稲田を少しでも苦しめることができたのではないかと思います。
ー 関東の大学との違いはどんなところに感じましたか?
まず体つきは九州のチームとは全然違います。ディフェンスで詰め寄る強さが強かったです。
ー 小川選手は福岡第一高校時代は早稲田大学の選手ともトップで争ってきましたが、大学になり環境が変わった4年間で差がついてしまったということでしょうか?
関東リーグの18試合と、九州リーグの10試合では全然経験数が違ってしまうのかなと思います。また、1試合1試合のハードさも違うんだと思います。
ー 下級生チームということもあり、後輩たちにはこの経験をどう生かしてもらいたいですか?
今年もやっていましたが、ウエイトをして体を一回り大きくして戦っていこうとフィジカル面を強化してきました。しかし、負けてしまったということはまだ足りない部分があるということです。3月までのオフ期間で、もう一回り体を大きくして、その後にしっかりファンダメンタルを強化し、一つひとつの練習から意識を高く持って取り組めば、来年こそ1回戦は突破できると思います。
ー 他の地域のチームと練習試合などは行っていますか?
3月に関西に行ったり、夏には関東のチームと対戦したり、大きな大会の前には九州電力(実業団チーム)と練習試合をさせてもらったりしています。
ー 恩師の井手口孝先生がアドバイザリーコーチとなっていますが、教わる機会もあるのでしょうか?
福岡第一高校と練習試合を組ませていただいたりしており、その時に井手口先生からアドバイスをいただいたりしています。
ー 福岡第一高校の後輩たちが今夏、インターハイを制し、ウインターカップでも期待が高まりますが、後輩たちにメッセージをお願いします。
気を抜かずに、一個一個しっかりと戦って行けば、夏と冬の連覇もできると思っています。ディフェンスから速攻につなげる(福岡)第一のプレイスタイルを出せば、優勝できると思っているのでがんばって欲しいです。
文/写真・泉 誠一