満生は中学時代にテレビ番組で取り上げられたほか、かつてWリーグでプレーし、その後3×3でもプレーした岡田麻央の公式YouTubeチャンネルにも複数回出演したことで、高校入学前から一部のバスケットファンには知られた存在だった。京都精華学園に入った後も、インターハイの直前にフランス・パリに渡り、オリンピック開会式が行われている裏でジョーダンブランドが開催した1on1トーナメント「THE ONE」に日本代表として出場。岡田も現地に飛んで見守る中、準優勝という結果を残してみせた。プロの技術を伝授し、背中を押してくれる岡田の存在も、満生にとっては良いモチベーションだ。
「お父さんが管理してるインスタがあるんですけど、そこで麻央さんにDMしてもらってYouTubeを撮ることになりました。そこから、自主練習のときも麻央さんが体育館に来てくれて、1対1で抜く方法を教えてくれたり、ドリブル練習を一緒にしたりして、すごくバスケを教えてもらってます。パリのときもそうだったんですけど、『自分のプレーをして、持ってる技を出して楽しんできて』っていつも言ってくれます」
年が明ければすぐに新人戦が控えているが、「すごく貴重な経験をさせてもらった1年」はこのウインターカップで一区切り。満生は「来年も再来年もこの舞台に戻ってこれるように」と想いを新たにし、その視線は既にさらなる成長へと向けられている。インターハイ・ウインターカップともに4連覇がかかる来年度の京都精華学園は、おそらくエース級の働きを求められるであろう満生の成長次第だ。
「1年生から決勝の舞台を経験させてもらうのは本当に幸せだなって思います。その分、これからも試合に出たときは自分のプレーを出せるように頑張りたいです。試合に出させてもらってる以上、自分のプレーができないとダメだと思うので、点数も取って、ディフェンスでもチームに貢献したいです」
文・写真 吉川哲彦