168cmのシューティングガードである植田自身の特徴は、「スリーポイントシュートがあること。この身長なので相手の死角を奪いやすいのもあり、常にそこを狙いながら、いつでも点を決めてやると考えています」。相手の間をうまくすり抜け、「少ないドリブルでいかにシュートまで持っていけるか」を常に考えてノーマークを作り、初戦は12点を決めた。
「富樫勇樹選手(千葉ジェッツ)は僕と同じ身長ですが、それでもあれだけの得点を量産します。日本代表として世界と戦ってもプレースタイルをブラさず、しっかりシュートを決め切っているところはやっぱり憧れます」と手本にする。その舞台となるBリーグでは、2026-27シーズンへ向けたドラフトが導入される。
「正直、今大会はそこもすごく重要になってくると思っています。この身長だから2番ポジション(SG)はきついとみんなは思うかもしれないけど、それでも僕はこのポジションで戦っていく気持ちがあり、それが僕の存在価値です。僕よりも背の高い2番ポジションとは違った強みをしっかり証明できるように、このインカレでは戦っています」
3年生主体の大阪学院大学だからこそ、アピールできるチャンスも広がっている。
「自分のやれることを後悔ないようにやり切りたい」天理大学 #20 駒田彬人
日本代表に2人(佐々木隆成、川真田紘也)のOBを輩出し、飛ぶ鳥を落とす勢いの天理大学。グループステージを2連勝し、早々にトーナメント進出を決めた。「星槎道都大学戦は初戦ということもあり、チームとしても個人としても硬くなっていました。入りからエナジーを上げて、自分たちのバスケをしようと今大会に臨んだにも関わらず、そこがちょっとできてなかったです」と反省するのは3年生ポイントガードの駒田彬人であり、0点に終わった。続く東海大学九州戦は見違えるように、最初から積極的にシュートを打っていく。
「自分の持ち味はアタックですが、スリーポイントも練習してきました。リングに向かってアタックしつつパスをさばいて、そこで点が取れないときは、ガードが得点を取って流れを変えるのも自分の仕事だと思っています。練習してきたスリーポイントも自信を持って今日は打ち切ることができました。そのシュートが入ったことによって、ドライブからのジャンパーも決めることができ、そこは良かったかなと思います」
3ポイントシュートを2本成功させ、チームハイの15点をマーク。東海大学九州に二桁点差を離してベンチに下がると、流れが相手に傾き追い上げられる。「相手はスリーポイントがある分、10点差ぐらいであればすぐに追いつかれてしまうと思っていました。ベンチでも声をかけ、また自分が出たときはガードとしてディフェンスでプレッシャーをかければチームのエナジーを上げることもできると思っていました」と冷静に戦況を見つめる。終始フルコートディフェンスを仕掛けるのが天理大学の強みであり、駒田はそこでもチームを引っ張っていた。