2026-27シーズン、『B.革新』によりBリーグはさらなる殻を破る。注目のひとつがドラフトだ。絶賛開催中の大学日本一決定戦で活躍する大学3年生たちが、その第1号となり得る。これから紹介する選手たちがドラフト候補になる予想ではなく、対象者の意識調査が主旨である。Bリーグ各クラブのファンにとっては、会場やバスケットLIVEなどでインカレを観戦し、ドラフト・エイジに注目してみてはいかがだろうか ──
長年、インカレの4強は関東勢で占められてきた。他の地区が割って入ったのは12年前も前であり、近畿大学が4位となってから久しい。毎年のように「打倒関東!」を目標に掲げる関西勢にも、おもろい選手は多い。
「常に死角を狙いながらいつでも点を決めてやる」大阪学院大学 #14 植田碧羽
「初戦はみんなもちょっと不安があったのか、様子を見過ぎて入りを間違えてしまったところから相手にペースを握られてしまいました」という大阪学院大学の植田碧羽は、64-60の逆転勝利に胸をなで下ろす。対する北陸大学は1敗し、後がなかった。「細かい動きの修正はしつつも、やっぱり自分たちはディフェンスからブレイクを出すのが強みのチーム。しっかり5人で守って、良いリバウンドを取って、良いオフェンスにつなげようと常に声をかけていました」とキャプテンの植田がチームを盛り立て、勝利をつかんだ。
就活により4年生が1度抜けたことで、3年生の植田がキャプテン就任。「1年生のときから試合を出させてもらって、チームを引っ張るような存在でいようと考えてこれまでもプレーしてきました」とこれまでと意識や振る舞いに変わりはない。一方、背番号が昨年の28から半分になったのは、大きな変化である。
「昨年まで14番をつけていた先輩が引退したことで背負えるようになりました。辻直人選手(群馬クレインサンダーズ)が憧れの選手で、川崎(ブレイブサンダース)や青山学院大学時代のときと同じ番号を僕もつけています。大学での残り2年間をしっかりやり切ろうという決意を持って変えました」
3年生しばりで取材対象を探していたが、大阪学院大学には楽しみな選手が多い。仲間たちの紹介をキャプテンに任せた。
「#17 山下(力也)がリングをしっかり狙いに行っているときは僕たちも合わせやすいし、チームとしても乗っているときです。ドライブをしてリングを見ていてもしっかり僕を見つけてくれるので、僕自身も山下のプレーに合わせることを意識しています。インサイド陣の #70 白石(直史)と #31 吉田(龍空)が体を張ってくれてからこそ、自分も気持ちよくシュートを打てるし、外してもリバウンドを取ってくれる信頼があります。6番手で出てくる #2 河合(瑠那)もすごく良い動きをするし、ブラインドカットも上手い。とにかく全員に違った特徴があり、良いバランスの選手が揃っているのでみんなを信頼しています」