「2連敗した悪い内容の試合を今後はしないように、全力をかけてリーグ戦に向かっていきたい」八重樫ショーン龍
2022年より世界の大学を招いて競い合う国際バスケットボール選手権「World University Basketball Series」(以下WUBS)が今年も代々木第二体育館で盛大に開催され、3回目を数える。年々日本からの出場枠が増え、日本学生選抜と今年のスプリングトーナメント(第73回関東大学バスケットボール選手権大会)で優勝した日本体育大学がそれぞれ初出場。昨年のインカレ(第75回全日本大学バスケットボール選手権大会 )を制した白鷗大学は2年連続で世界への挑戦権を得た。
チャイニーズ・タイペイ(国立政治大学)、韓国(高麗大学校)、インドネシア(ペルバナス・インスティテュート大学)、フィリピン(デ・ラサール大学)、オーストラリア(シドニー大学)から来日し、8チームによるトーナメント。昨年のフィリピンリーグ優勝チームであるデ・ラサール大学が決勝で高麗大学校を破り、チャンピオンに輝いた。日本勢は3チームとも1回戦敗退となり、5位以下を決める順位決定戦でさらなる2試合へと続く。
昨年は準優勝となった白鷗大学であり、網野友雄監督は「もちろん優勝を狙いに行く大会であり、そこを目指すチームになっていかなければならない」とWUBSを位置づけ、単なる国際経験を積む場ではない。しかし1回戦、昨年は1勝もできずに最下位となったシドニー大学に69-73で競り負けた。
「決め切らなければいけないゴール下のシュートやフリースローが決まらなかったこと、そこに尽きる」と網野監督が敗戦の弁。相手のファウルによって33本ももらったフリースローは、半分以下の14本しか決められなければ厳しい試合になってしまう。ケガから復帰し、今シーズンはじめての試合に臨んだ #25 ジョエル・モンガは16本中5本しか成功できず、逆に決まれば温かい拍手に包まれた。順位決定戦へまわった白鷗大学は翌日、日本学生選抜に58-80の大敗。最終戦はペルバナス・インスティテュート大学に95-55でようやく勝利し、7位で今大会を終えた。
初戦の途中に #20 根本大がケガをしたことでベンチに下がり、第2戦から2年生の #16 八重樫ショーン龍がスタメンを任された。昨年のインカレではロスターに入れず、今年の新人戦でもベンチスタートだった。1年生の #15 小川瑛次郎とタイムシェアするシューターだが、新人インカレでの3ポイントシュートは1/16本と精彩を欠いた。WUBSではシドニー戦も、スタメンで起用された日本学生選抜戦も1本しか決められず、調子が上がらない。2連敗する中でも、「それぞれ自分のやるべきことは分かっていました。スタメンで出るチャンスをもらい、まずは自分の役割を徹底しながら声を出して、チームを盛り上げようという気持ちで試合に入りました」と八重樫は準備し、ペルバナス・インスティテュート大学戦は3本の3ポイントシュートを成功させ、13点の活躍で勝利に貢献する。「完璧ではなかったけど、最後に勝てて良かったです。良い経験はもうできたので、2連敗した悪い内容の試合を今後はしないように、全力をかけてリーグ戦に向かっていきたいです」と課題と自信を持って結果を求めていく。