「チームとしては、速攻など速いオフェンスを意識してプレーしていました。自分たちの良い流れは作れていたので、そこは通用したと思います。でも、課題としてセンターにボールを入れたあと、コネ(ボウゴウジィ ディット ハメード)さん1人になってしまってまわりの選手の助けがなかったので、そこをみんなで話し合って改善していけば、もっと良いチームになると思います」
ゲームの流れを見てから試合に入れるシックスマンだったからこそ、「ここで簡単にドライブに行けたとか、ピック&ロールのあとに空いている場所とかを先輩方が教えてくれたので、自分がプレーするときはあまりミスなくつなぐことができました」。日本体育大学の仲間だけではなく、福岡第一高校時代の先輩との対戦にも刺激を受けた。準々決勝では山梨学院大学 #5 中村千颯、決勝では轟と肌を合わせたが、「やっぱりカモられてしまいました。東海大学には負けてしまったのでもう完敗です。でも、次こそは自分が1本でもスティールをして、1本でもやり返せるように新人インカレではがんりたいです」と闘志を燃やす。
頼もしい後輩とマッチアップした山梨学院大学の中村は、「日体大には高校時代のチームメイトだった山口や小田(健太)、髙口(陽季)と対戦できるのがすごく楽しみでした。福岡第一高校は良い意味で先輩後輩がなく、フラットな部分があるので、試合中にふざけているわけではないですが、トラッシュトークもあってすごく楽しかったです」と述べ、秋になればオータムリーグでさらに多くの先輩とコート上で語り合える。3・4年生を合わせたチーム一丸となって臨む本格的な大学バスケシーズンを迎える前に、ルーキーが実戦を通して経験値を高めることができる新人戦。日本体育大学は関東2位で、7月4日からはじまる全国でさらなる腕試しがはじまる。
「この悔しさを胸に、絶対に優勝します!」
文・写真 泉誠一