専修大学のスタイル「魅せるバスケットでもありながら、結構やっていくっていう感じ」
関東大学スプリングトーナメントにおいて、専修大学は決勝まで進んだが75-84で敗れ、日本体育大学に2連覇を譲った。しかし3年連続ベスト4入りを果たし、安定した強さを誇示する。新チームのキャプテンの名を見て、目を疑った。
「いやぁ〜……さすがにキャプテンはクジで決めないです」と苦笑いをしたのが #3 當山修梧である。ジャンケンかクジで決めたとばかり思ってしまった。佐々木優一監督にキャプテン指名の真意を問う。
「修梧は2年生から活躍し、昨年はスタートを担い、まわりも認めている選手なので、まず彼をキャプテンに指名しました。ただ1人だとなかなか難しい部分があり、彼自身もいろいろと背負ってしまって大変なので、市場脩斗と一緒に2人に責任を背負ってもらいながらチームを引っ張って欲しいという想いでキャプテンを決めました」
當山自身は幼稚園からバスケをはじめ、その間には「一応、小中学校のときに任されていた」とキャプテン経験は十分にある。専修大学は新チームになっても変わらず、「ディフェンスから速攻のスタイル。一応、まわりからは能力者軍団って言われてるんで、魅せるバスケットでもありながら、結構やっていくっていう感じで行きたいなって思います」と當山キャプテンは所信表明。自分の活躍よりも、「後輩をいっぱい試合に出したい。プロに行きたい後輩もたくさんいますし、自分の気持ち的にはそうではないからこそ、後輩に託す。『お前らががんばれよ』という立場になってますね」とすでに一線を退いているようだった。
幼き頃から続けてきたバスケに「そろそろ疲れたなという想いと、大学卒業とともにバスケとは違った人生を過ごせれば良いという考えなので、就職につかなければいけない」という4年生。大学トップクラスの専修大学を率いるキャプテンになったことで、今後の活躍次第では自ずと注目度は高まる。もし、プロから誘いが来たら、というこちらの質問にかぶせるように、「それはないと思いますよ」とプレースタイル同様に速攻で否定。
「もし話が来ても、ないと思います。人生は一度きり。いつ死ぬかも分からんし、新しい体験をいっぱいしたい。バスケに捉われることが良くないわけでもなく、やっぱり楽しいです。でも、その先を考えたら、こういう考えになってしまいました」
見聞を広げたい意欲があり、信念を貫く姿は素晴らしい。當山キャプテンの素顔を知れば知るほど、魅力を感じる。