全国各ブロックのリーグ戦を勝ち上がってきた男女各40チームによる大学日本一を決めるインカレ(第75回全日本大学バスケットボール選手権大会)が、今年も開幕。12月2日より女子グループステージがスタートしており、3チームずつ8つのブロックに分かれたリーグ戦のそれぞれ勝率トップチームが、先に待つシード校への挑戦権を得る。
2年連続17回目の出場を数える九州2位の福岡大学は、3年ぶりに全国の舞台に帰ってきた中国1位の広島大学との初戦を迎えた。第3クォーターまでは競った展開だったが、最後の10分間で #19 小材叶奈子(2年)、#71 中嶋ゆめ(4年)の連続3ポイントシュートを皮切りに点差を広げた福岡大学が70-59で勝利。インカレでの白星は、中嶋ら今年の4年生がルーキーだった2020年大会に新潟医療福祉大学を79-73で破ったとき以来となる。
昨年はシードだった福岡大学はグループステージを回避され、ベスト16を決めるトーナメントから登場。しかし、関西外国語大学に74-77で惜敗し、1試合で全国の舞台を後にした。1年生だった小材と #12 神森祐里もコートにチャンスをもらったが、プレータイムは1分30秒ほど。2年生となった2人は、ともに先発を任されるまでに急成長を遂げる。広島大学戦で小材は10点・6アシスト、「チームの強みであるリバウンドとルーズボールを意識して入りましたが、試合を通してあまりそこを徹底できていなかったです」と初戦の反省点を挙げる神森だが、12点・8リバウンドの活躍を見せた。
神森は170cmのシューティングガードであり、「全国の中ではそんなに大きくはないので、粘り強いディフェンスとリバウンドでチームに貢献できるようにがんばってきました」と話すとおり、リバウンドの嗅覚に優れている。今年7月に行われた新人インカレ(第1回全日本大学バスケットボール新人戦 )でも、4試合で平均10.3本を獲得し、ベスト8入りに大きく貢献した。準々決勝で白鷗大学に72-74と惜しくも敗れたが、神森は13点・10リバウンドでWダブルの活躍。大きな自信を得る試合となった。
「関東の強豪である白鷗大学と対戦できたことで、相手の攻め方や戦術、フィジカルの差を実際に守って体感できたことはとても良い経験になりました」