東海大学の背番号24と言えば、昨年のキャプテンだった松崎裕樹(横浜ビー・コルセアーズ)や、一昔前に遡れば古川孝敏(秋田ノーザンハピネッツ)などチームの中心選手が背負ってきた。今年、新たに24を引き継いだのは尾﨑匠朗である。
「同じ長崎西高校出身の田中大貴さん(アルバルク東京)が、東海大学を経てプロでも活躍しています。親のつながりで、田中大貴さんの恩師の方ともいろいろ話す機会をいただきました。自分もプロを目指したいと思っており、その過程の中で東海大学という素晴らしい環境で、陸さん(陸川章監督)の下で指導を受けて成長したいという思いがあります。まだ入学したばかりの短い期間ですが、自分の中で高い壁を感じています。でも、それを乗り越え乗り越えることができれば、成長できるとも思っています。この環境でこれから4年間プレーし、大学でもっと活躍して、プロの舞台に立てるようにがんばりたいです」
長崎「西」から「24」を背負い続ける憧れの大先輩と同じ道を歩みはじめた。関東大学バスケットボール新人戦でデビューした尾﨑は、大学バスケを目の当たりにする。
「やっぱり高校とは違ってディフェンスがハードであり、展開も速いです。その中でオフェンスの判断など一つひとつの精度が問われます。なかなか判断を良くすることができず、ミスにつながってしまいました。自分が攻められるところでパスをしてしまうなど、状況判断がまだまだ課題です」
チームに求められているのは「ディフェンス」という尾﨑は、試合を重ねるごとに手応えも感じていた。
「琉維やルーニーが休んでいる時間帯に、自分がディフェンスでハッスルし続けて、そこから少しでも流れを持っていけるように意識していました。ディフェンスだけではなく、得点を取るのは得意な方なので攻める意識はあるんですけど、なかなかオフェンスをつなげることができませんでした。そこをうまく得点につながるように、今後はプレーしていきたいです」
名前の挙がった同期の轟琉維とルーニー慧は高校時代から全国区であり、世代別日本代表にも選ばれた逸材である。尾﨑が長崎西高校に在籍した3年間は、全国大会を経験したことがない。だからこそ、日本のトップ選手が集まる東海大学でプレーしたかった。
「琉維やルーニーには練習から良い刺激をもらっています。高校までは自分がみんなを引っ張る立場でしたが、今は彼らからいろいろと学ぶことが多く、お互いに成長できていると思います」
137-30で圧倒した一橋大学との初戦は25分ほど出場し、6アシストを記録。タレントが多いことでのプレーしやすさを感じた。