潔く負けを認めたジャンピは初戦で左足首を負傷
インカレの組み合わせが決まる前、優勝候補の一角だと予想していた日本大学と日本体育大学。早くも2回戦で、この両チームの対戦が実現してしまう。同じ “山” にいる専修大学は、第2シードにも関わらず「厳しい」とこぼすほどの激戦区。第5シードの日本大学もまた「こちらは初戦で、相手は2戦目という難しさはあった」ことを認めている。混乱の主役となったのが関東8位の日本体育大学であり、シード校にとってはどの “山” に入るか戦々恐々だった。関東1部リーグは14チーム中13位(※自動昇格した2部1位含)まで出場権こそあるが、その順位がそのままインカレの組み合わせに反映される。やっぱりリーグ戦は大事であり、そこから日本一への戦いははじまっていた。
ジョーカーとして恐れられていた日本体育大学だったが日本大学に61-71で敗れ、2回戦敗退となる。13点/14リバウンドで奮起した #35 ムトンボ ジャンピエールは「相手が強かったですね。リバウンドを獲られてしまい、シュートもよく決められてしまいました」と潔く負けを認めた。
初戦の九州産業大学戦で30点を決めたムトンボだったが、「そのときに左足首をケガしてしまいました。そのために今日はあまり走れなかったし、自分のプレーもうまくできなかったです」と本来の力を発揮出せなかったことを悔やむ。今年のリーグ戦でも同じ箇所を捻挫し、戦線離脱したことにより日本体育大学はなかなか勝てない時期があった。「ケガをしたのはマジで大変でした。僕がいなくなったことでリバウンドは誰も取れないし、ディフェンスでも苦労し、見ていてつらかったです」という感情を抱いていた。リーグ戦を欠場した日本大学戦は59-102で大敗を喫している。復帰した2巡目は70-64で勝利し、20点/23リバウンドの活躍。勝負となる3度目の対戦となったインカレだったが惜しくも敗れ、早々に今シーズンを終えた。
九州産業大学戦の途中でケガをするも、最後の日本大学戦も40分間コートに立ち続けたムトンボ。得点やリバウンドでチームに貢献するとともに、特筆すべきはファウルの少なさである。日本大学戦は2つ、九州産業大学戦は1つもファウルをしていない。留学生同士のフィジカルな戦いを強いられる中でも、しっかりガマンしてコートに立ち続けていることが大きい。しかし、当の本人は「今はずっと40分間出てますよね。だから疲れます」と言うのも当然だ。来年は待望のビッグマンが入学してくるようであり、ムトンボも心待ちにしている。
小川&ムトンボ=「米須以上のコンビができるように」
日本体育大学と日本大学は古の時代から大学バスケ界に君臨するライバル同士。インカレ決勝では9度対戦し、日本大学が6度で上回る。しかし、優勝回数は日本大学の12回に対し、日本体育大学は14回の最多を誇る。ムトンボにとって、日本大学の #12 コンゴロー デイビッドは高校時代からのライバル。「コンゴローとマッチアップするのはすごく楽しい」という2人のインサイドの争いは見応えがあった。互いに手の内をすべて知り尽くしながら切磋琢磨している。