試合順にもよるが、大阪産業大学が2連勝し、最初のグループステージ突破を決めた。プログラムに書かれた抱負は簡潔に『打倒関東』。その最初のチャンスがやって来た。
初戦は四国1位の松山大学を115-90で破り、幸先の良いスタートを切る。しかし、#51 村上起哉は「試合中に絶対やらなければいけないことを緊張からか、硬くなってしまってできなかったです」と言い、課題が残る。チームディフェンスやコミュニケーションなど、強みとして出さなければならない組織力の精度を欠いた。
2戦目、グループステージ最後の相手は関東12位の早稲田大学。打倒関東の目標に挑む試合が早くも到来。初戦の課題点を意識し、先制した大阪産業大学が引っ張る形でゲームはスタート。第2クォーター終盤、#20 小栗瑛哉の2連続3ポイントシュートで38-29と9点リードを奪う。しかし、その後が続かず、二桁点差に乗せられない。逆に早稲田大学#5 堀陽稀に連続失点を許し、38-34と4点差に追い上げられて前半を終えた。
後半すぐさま逆転を許し、大阪産業大学が劣勢を強いられる。しかし第4クォーター、#55 髙木拓海、そして村上が3ポイントシュートを決め、連続9点決めて66-56と10点差に開く。8本の3ポイントシュートを決め、30点を挙げた小栗、村上も18点で続き、82-74で早稲田大学を退け、打倒関東の目標を達成。「チームの調子が上がらなくても気持ちで勝利へ持っていけたかなと思います」と村上は勝因を挙げた。
前半だけで3つのファウルを犯した#7 ウデーレ ジョシュアだが、ガマンして最後までコートに立ち続けたことも大きい。キャプテンの小栗は、「入学した時にはまだ自分をうまくコントロールできていなかったんですけど、試合を重ねるにつれて精神面がすごく成長しました。最後まで集中力が落ちなかったのも、アイツの成長してきた部分なのかなと思います」と労う。ウデーレと#99 尾形隼の2メートルコンビをはじめ、「彼ら1年生が入ってきてくれたことによって、本当にガラッと変わりました」というのも17年ぶり(6回目)にインカレ出場を決めた要因と小栗は感謝する。
「昨年までのセンターは190cmぐらいでしたが、ジョシュアと尾形のおかげでサイズアップし、#32 金友(蓮)、帝京長岡からきた#18 古川(晟)ら1年生が入って来たことで、その身長を活かしつつ自分たちの持ち味である外からの3ポイントをうまく使えている結果が今につながっているのかなと思います」