これまでと比較すれば、サイズで見劣りする今シーズンの東海大学。さらに張のケガにより、インサイドでは厳しい戦いを強いられているが、「全員が自分のやるべきことにフォーカスしています。全員でひとつのディフェンスを守る、全員でひとつのリバウンドを取るというところがシーガルズの強み。主力が抜けてもやることは変わらないです」と君座は自信を見せ、チームとしても13連勝という結果につながっていた。
昨シーズンまで東海大学の23番を背負っていたのは、広島ドラゴンフライズで活躍する佐土原遼。同じポジションであり、体格も似ている君座は比較されることも多く、「Bリーグのハイライトや3×3でのプレーを見て、自分の課題に対して佐土原さんがどうしているのかを参考にしています」。本来は、宇都宮工業高校時代と同じ7番を希望していた。しかし、すでに前野幹太(2年)がつけていたことで、「NBAの中でも23をつけている選手が好きだったので…」と、第2候補を背負いながら存在感を発揮しはじめている。かのマイケル・ジョーダンがノースカロライナ大学1年のとき、NCAAトーナメント(全米大学選手権)決勝でウィニングショットを決めたのは有名な話。同じく23番を背負う東海大学のルーキーも、関東大学オータムリーグでの逆転優勝へ向け、大きな仕事をしてくれそうな雰囲気を醸し出している。
「優勝に向けて本当にもうがけっぷちで、後がない状況です。ケガで主力メンバーはいませんが、それぞれが自分たちの仕事をしっかりして、残りの試合をしっかり勝ち切っていかなければなりません。ケガ人もインカレにはしっかりと治して帰ってくると思っています。主力メンバーにプラスして、この間に成長できた僕らがしっかりとバックアップしていけると思っています。もう一回、チーム一丸となってがんばっていきたいです」
今週末10月28日より、武蔵野の森総合スポーツプラザでの3連戦。1巡目で敗れた筑波大学、1位白鷗大学と続く大一番を迎える。
文・写真 泉誠一