「勢いに乗ると強い」を信じて打ち続ける3ポイントシュート
オータムリーグを戦う拓殖大学は、3戦目に日本大学と対戦。73-80と惜しくも7点差で初勝利はお預けとなった。インサイドの要となる#24 ジョフ・ユセフをはじめ、離脱中の選手がおり、「一人ひとりの役割が増えて戦わなければならない中で課題も見えましたが、良い収穫もありました」とキャプテンの#42 益子拓己は、この結果も前向きに捉えている。
「リバウンドやゴール下の強化は、ユセフがいなくてもやらなければいけない課題です」と益子は言う。チーム総数27本の拓殖大学に対し、日本大学の#12 コンゴロー・デイビッドだけで21本のリバウンドを取られてしまった。だが、全員が飛び込みリバウンドに行く姿勢は見られている。オフェンス重視だった拓殖大学だが、昨今取り組んできたディフェンスの意識もしっかりと芽生えていた。
元日本代表のシューターとして名を馳せた池内泰明監督率いる拓殖大学だけに、3ポイントシュートが特徴的だ。日本大学戦では試投数49本を数え、開幕戦の日本体育大学戦に記録した39本大きく更新。しかし、15本しか決められず、30.6%だった成功率を上向かせることさえできれば自ずと勝利に近づく。入るかどうかは水物でしかない。だが、自信を持って相手を圧倒する数の3ポイントシュートを打てている状況に、益子も手応えを感じていた。
「チームでチャンスを作って、早いトランジションの中で3ポイントシュートを打つのが自分たちのスタイルです。そのプレーができているときは、良い流れも作れています。それを40分間の中でどれだけ長く継続できるかどうかで、勝利につながっていくと思っています」
日本大学戦は、1部でのオータムリーグ初出場となった#45 隈元治輝が8本の3ポイントシュートを成功させ、28点を決めた。ベンチメンバーを含め、誰が出ても3ポイントシュートを打つことができ、対戦相手にプレッシャーをかける。「拓大は勢いに乗ると強い」と警戒する相手と同じように、自らもそこを信じて打ち続けている。